前日は青森県の恐山、仏ヶ浦を中心に観光し、素晴らしい景色を堪能しました。
そして2日目は東北道を下り福島県の浄土平へ向かい、ここも数多くの絶景スポットで有名な場所なので朝からワクワクが止まりませんでした。
さて、今回のメインは知る人ぞ知る超おすすめの絶景である魔女の瞳です。
これは一切経山の山頂から光の加減によって見え方が違う不思議な沼であり、あまりにも美しいその光景から魔女の瞳と名付けられたそうです。
また、魔女の瞳の他、浄土平は見どころ満載な観光地でもあり、近場のおすすめ絶景や観光スポットも合わせて紹介したいと思います。
前日の記事はこちら↓
浄土平のアクセス、駐車場
最寄のインターは福島西で、国道115号を通り吾妻磐梯スカイラインの案内に従って走り、やがて浄土平ビジターセンターが見えてきますので、そこに駐車場があります。
浄土平ビジターセンターの駐車場
営業期間 :4月上旬~11月中旬(11月下旬~4月初旬は閉鎖期間)
営業時間 :午前9時~午後4時
料金 :二輪車200円、普通車500円
※午前9時からとなっていますが、駐車場は午前9時以前から解放されているので、自由に停めても良いそうです。
また、午前9時以前に停めたとしても、特に駐車料の要求はされないとの事です。
(午前9時以降は入り口に人がいるので料金が発生します)
詳しくはこちらをご参考下さい。
浄土平ビジターセンター唯一の無料駐車場
ビジターセンターの目の前の駐車場は駐車料が発生しますが、ここで紹介するのは完全無料の駐車場です。
ビジターセンターを越えるとすぐここに到着します。
こちらも広々とした駐車場です。
無料な為に混雑が見込まれますので早めに駐車するほうが無難です。
ちなみにトイレはございません。
ビジターセンターまで歩いて5、6分程度なのでここの駐車場もなかなかお得です。
今回のルート
吾妻小富士を登った後、鎌沼を左回りに進み一切経山へ向かい、浄土平ビジターセンターに戻るコースで行きました。
吾妻小富士
無料駐車場から歩いて5分くらいで吾妻小富士の登山口に到着します。
吾妻小富士は一切経山の向かいに位置する山で、登山口はすでに1600mと山頂とほぼ変わらない標高なので、登山が苦手な方でも気軽に山頂まで足を運ぶ事が出来ます。
山頂は展望も良く、お鉢廻りはまるで空中散歩しているような気分を味わえる山です。
登山開始!ですが、
ジグザグの登山道を5~10分程度で山頂に着いてしまいます。
振り向くと目の前には一切経山の全体が見渡せます。
山頂に着いたらお鉢廻り
吾妻小富士は福島県の郷土富士であり、このように火口が存在します。
綺麗な火口でお鉢廻りも可能なので、1周してみたいと思います。
富士山のお鉢廻りと同じく左回りで周ってみました。
先ほど通った磐梯吾妻スカイラインがよく見えます。
複雑な山並みと、だだっ広い道路の様子もわかりますね。
お鉢廻りは何と言っても常に360度の大パノラマが楽しめるのが素晴らしいです。
吾妻小富士山頂からの景色
一切経山からの方がよく見えますが、ここからも十分な景色を楽しめます。
美しい形の高山
なだらかな山容の東吾妻山
東吾妻山の展望も素晴らしいそうです。
鎌沼経由、一切経山登山
さて、これから本日の最大の目的である魔女の瞳を見に行こうと思いますが、
出来れば美しい姿を目に焼き付けたいので、時間調整を行う為に鎌沼経由で一切経山を登ることに決めました。
浄土平ビジターセンター~鎌沼
一切経山の登山口は少し分かりにくく、浄土平天文台の右を通ります。
大きめの駐車場を越えると一本道に入りますのでここからスタートします。
しばらくすると分岐点に到着します。
最短ルートは右ですが、時間を多く取るために左のルートを選び、
鎌沼をぐるり1周してから一切経山へ向かいました。
鎌沼までの道は細く草が生い茂っていますが、特に危険箇所は無いので安心です。
振り返ると先ほど登った吾妻小富士の全貌が明らかになります。
しばらく進むと木道に変わり、鎌沼が見えてきます。
鎌沼の由来ですが、沼の形が鎌に似ているからという単純な理由だそうです。
水も綺麗で、中にはカモが泳いでいました。
鎌沼の向こう側には東吾妻山がはっきりと見えます。
それにしてもなだらかな山容ですね。
鎌沼~一切経山
鎌沼をぐるりと周ってすぐに分岐点に到着します。
ここから本格的な登山に差し掛かりますが、
危険箇所もほとんど無いので心配する必要はないと思います。
分岐点からすぐに酸ヶ平避難小屋があります。
避難小屋なので24時間開放されています。
中は綺麗で、宿泊にも適した作りになっています。
ここからはこのような岩の登山道です。
急で少し滑りやすいですが、慌てずに登りましょう。
振り返ると先ほど通った鎌沼が見えます。
しかし、魔女の瞳はこれ以上に美しいですよ!
急な坂を登りきると視界の開けた登山道になります。
振り向くと朝方登った吾妻小富士が雲海と共に現れます。
大きな輪の火口は、まるで青空に向かって大声でヤッホーと叫んでいるような姿に見えます。
そしてついに一切経山の山頂に到着です。
山頂は広いです。
一切経山は空海が全国を旅している時に出会い、ここを霊場として開こうとしましたが、山頂が狭いために諦め、その代わりに一切経を山頂に埋めたことから一切経山となったそうです。
つまり、条件が揃っていたらここを霊場として多くの寺院や行場が建てられていたのかも知れません。
それほど霊験あらたかな場所ということです。
この辺り一帯はかつて吾妻信仰が盛んだったようで、吾妻山全体を浄土と見なされていたそうです。
蓬莱山や一切経など仏教用語が多数残っているのが何よりの証拠です。
火山ガスが常に噴き出る場所をかつて通っていたのかは知りませんが、危険なガスの登山道を乗り越え、山頂からの素晴らしい眺めと美しい魔上の瞳を目の前にしたら、山頂に流れる澄んだ空気に感謝せざるを得ないでしょうね。
一切経山から眺める素晴らしき魔女の瞳(五色沼)
さあ!一切経山の醍醐味である魔女の瞳がこちら↓
いかがでしょうか?
あまりの美しさに見た瞬間体が硬直してしまいました。
眺め続けたら体が吸い込まれてしまうのではないかというくらい見入ってしまいます。
余りにも美しくて恐怖すら感じてしまうこの沼は、まさに魔上の瞳です!
隣にいた人たちも見とれてしまい、みんな口を揃えて“帰りたくないな~”と言っていました。
拡大してみました。
コバルトブルー、エメラルドグリーン、透明色の順に彩られている様子が分かります。
太陽の光がちょうどい感じに当たるとこのような光景を目の当たりにすることができ、
今までの登山の苦労も一気に吹き飛んでしまいます。
一切経山からの景色
山頂からは魔上の瞳だけでなく、景色も一級品です。
北方面は東北の名峰が勢揃い!
正面の山は恐らく蔵王山だと思いますが…
鳥海山もくっきり見えます。
それにしても綺麗なピラミッド形ですね。
ちょうど昨年の7月に登った出羽三山の月山もはっきりと見えます。
正面に見えるのは恐らく大朝日岳
すぐお隣は尖がった磐梯山
一切経山より100m弱低いので見下ろす感じになっていますね。
奥にはこれまた百名山の飯豊山も良く見えます。
東方面は綺麗に雲海が広がっています。
雲が無ければ福島市の町が見えるそうですが、これはこれで素晴らしい光景です。
下山後は浄土平ビジターセンター周辺を見学
下山後は浄土平ビジターセンター及び周辺施設を見学
浄土平ビジターセンター
入館は無料で吾妻山の歴史や登山ルートの説明、吾妻山周辺の動植物の情報などが展示されています。
浄土平に着いたものの、何処へ行こうか迷っている人はビジターセンターに立ち寄ってルートを決めるのも良いかもしれません。
浄土平天文台
浄土平天文台は日本一高い場所にある天文台として有名です。
中は浄土平周辺で撮影された星たちの写真が壁一面に張られ、
観測用の天体望遠鏡が何台も設置されています。
訪れた時は、リアルタイムで太陽を観測していました。
浄土平レストハウス
ここはお土産ショップ及びレストランです。
1階は福島のお土産屋が並び、奥には軽食コーナーもあります。
2階はレストランになっています。
定番なメニューから福島でしか食べられない郷土料理も多数ありますので、
浄土平を満喫した後はぜひ食事も満喫してみてはいかがでしょうか。
ちなみに私は会津名物のソースかつ丼を頂きました。
肉は薄めですがソースの味がしっかりしみ込んでいました。
ドライブだけでも楽しめる吾妻磐梯スカイライン
福島市方面から浄土平へ向かう時に使用する国道70号の磐梯吾妻スカイラインはかつて有料道路でありましたが、今は無料で開放された道路です。
途中には見どころスポットもありますので、紹介します。
浄土平付近は草木もほとんど生えておらず、岩肌がむき出しで硫黄臭が漂う荒涼とした風景ですが、活火山のダイナミックな姿やあまりにもスケールの大きい火山荒原の中を走る道路は誰もが驚きを隠せないと思います。
また、このような道路から日本の道100選にも選ばれています。
つばくろ谷
つばくろとはイワツバメの別名で、この谷にイワツバメが飛び交うことからつばくろ谷と呼ばれるようになったそうです。
橋の名前は不動沢橋と言われ、高さ80mの場所に掛けられています。
秋には橋と紅葉が見事にマッチして素晴らしい光景を目の当たりに出来そうです。
ここは駐車場も完備され、7台くらい停められそうです。
紅葉シーズンには多くの観光客で賑わいを見せそうですね。
天狗の庭
つばくろ谷からすぐの所に天狗の庭というスポットがあります。
道路沿いに看板が立てられているのですぐに分かると思います。
ここは紅葉の名所としても有名だそうです。
駐車場はありませんが、何台か停められるスペースがあるので、
込み合っていなかったら立ち寄って景色を味わうのもいいかもしれません。
おすすめ温泉
吾妻山周辺は温泉が多数あります。
ここ高湯温泉のんびり館は磐梯吾妻スカイライン沿いにあるので、
日帰り温泉には便利です。
まとめ
浄土平は吾妻連峰の東に位置し2000m近い山が連なり、今もなお火山活動の観測され荒涼とした光景の広がる場所ですが、特に急な登りや危険箇所も少ないので気軽に登山や観光を楽しむ事が出来ます。
また、浄土平までの道のりである磐梯吾妻スカイラインは日本の道100選に選ばれるほど圧巻な道路であり、ドライブだけでも十分に絶景を味わえるお得な観光地でもあります。
ダイナミックな活火山の山容、そして一切経山から眺める美しい魔女の瞳はどれも感動する事間違いないです。
ぜひ、恐ろしさと美しさが共存する浄土平へ訪れてみてはいかがでしょうか。