素晴らしき日本の景色たち

主に日本全国の山や景勝地、観光スポットを紹介します

大崎下島|御手洗地区における江戸から昭和の町並みや瀬戸内海の絶景を紹介!

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平成31年の初旅は3年連続で広島県の竹原を訪れました。

竹原は安芸の小京都と言われ、江戸時代の建屋が残された歴史情緒あふれる町並みや、至る所に当時の面影や文化が生き続けている町でもあります。

また、近年ではNHK連続テレビ小説「マッサン」やテレビアニメ「たまゆら」の聖地として、幅広い年齢の方が訪れています。

更に、ここ竹原は「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」に選ばれており、益々多くの方がこの地に訪れるのではないかと思われます。

【公式サイト】訪れてみたい日本のアニメ聖地88

さて、今回は瀬戸内海の本州と四国のちょうど中間に位置し、竹原港から高速船で約40分程で到着する、大崎下島の御手洗(みたらい)を訪れました。

大崎下島の御手洗は竹原と同様、国指定の重要伝統的建造物群保存地区が広がり、江戸時代の港町の面影が残された地区であり、また、瀬戸内海のちょうど中心に浮かぶ島なので、天気が良ければ本州から四国まで見渡せる島でもあります。

今回も、竹原観光及びお隣の忠海駅の目の前に聳える黒滝山登山も兼ねる、慌ただしい日帰りの旅でしたが、”見たらいい町、御手洗”がキャッチコピーである大崎下島の御手洗地区の見どころを紹介したいと思います。

大崎下島までの道のり

竹原駅~竹原港

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竹原駅を降りたら右に曲がり国道185号を目指します。

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突きあたりに川があるので、その川を越え、185号を竹原港方面に歩きます。

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駅から20分くらいで、たけはら海の駅が見えてきます。

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海の駅正面向かって左に乗船売所があるので、ここでチケットを買います。

御手洗までの所要時間は約40分、料金は片道1380円です。

高速船は1日7便しか無く、御手洗には3便しか止まらないので、入念に計画を立てた上で上陸する事をおすすめします。

更に、帰りは御手洗からは1便しかないので、注意が必要です。

逃したら最悪隣の大長から乗る事になりますが、大長と御手洗はそれほど離れていないので、本数の多い大長に到着して、御手洗方面へ歩く手もあります。(帰りも大長から乗る方法)

詳しい時刻表と料金、所要時間は土生商船グループホームページをご覧ください。

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船の到着までしばらく外で待ちます。(海の駅の中にも待合所があります)

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朝一なので、各島へ行かれる方が大勢いました。

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出発の時間まで余裕があったので、ふらふらしていると…

なんと!アニメ「たまゆら」のキャラクターたちが並んでいます。

今回行く大崎下島は、一番左の桜田麻音ちゃんの出身地で、アニメでも紹介されています。

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ちなみに、運がいいと、たまゆら号を見る事が出来ます!

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たまゆらはさておき、遂に高速船かがやき2号が到着しました。

さぁ、ここから約40分の船旅が始まります。

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高速船かがやきの中の様子

中は12人くらい乗れる席があり

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外にはベンチが一つあります。

ちなみに私は40分間ずっと外で瀬戸内海の景色を楽しみました!

竹原港~大崎下島の御手洗へ

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さて、いよいよ出発

初めて乗った時はもの凄く早く感じました(まぁ高速船だからね)

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途中から太陽が昇り、神々しい瀬戸内海を満喫出来ます。

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この橋を越えれば、御手洗まであと少しです。

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帰りの高速船の様子

晴れていればご覧の通り、綺麗な海と島々のコラボが素晴らしいです。

冬はやはり寒いですが、夏は潮風の気持ちいい船旅になりそうです。

大崎下島の御手洗とは?

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40分の素晴らしい船旅を終え、遂に大崎下島の御手洗港に到着です。

大崎下島は瀬戸内海の中心部に位置し、古くから漁業や大長ミカンやレモンの栽培が盛んな島です。

そしてここ、御手洗は江戸時代以降、風まち、潮まち、港町として栄え、瀬戸内海のちょうど中心の位置にある為に、中継貿易港の役目として多くの人が集い、物が集まって文化が育った町でもあります。

なので、町には江戸から明治、昭和までの建造物がそのまま残され、当時の栄華を感じる事が出来ます。

このような歴史を歩み、今もなお当時の面影が生き続けている為に、御手洗は平成6年に国選定の重要伝統的建造物群保存地区となりました。

【公式サイト】

www.yutaka-kanko.jp

御手洗の寺社巡り

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始めに、御手洗の寺社を紹介します。

御手洗港を降りて左方面を進むと、海際に鳥居が現れます。

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鳥居の反対側には恵美須神社が鎮座しています。

この恵美須神社は御手洗の中で最も古く建てられ、最初は小さな祠でしたが、港が発展すると共に社も改築し、立派な社殿となったそうです。

余談ですが、この恵美須神社は蛭子神社とも看板に書かれており、この蛭子とは古事記に登場する、伊邪那岐命と伊邪那美命が最初に生んだ子供でしたが、体が不具であった為に船に乗せて流されてしまいます。

捨てられた蛭子はその後、記紀神話に語られる事も無く、完全にいらない子として扱われる存在ですが、日本各地には蛭子のその後の話が伝わっているそうで、特に多いのが流れついた蛭子は、地元の漁師に拾われて大切に育てられ、やがて蛭子は豊漁や海の安泰を司る神へと崇められるようになり、最後は七福神の一人(エビス)にまで到達しました。

不具の子としての存在が、地元漁師たちに暖かく育てられて為に、その恩返しとして福をもたらす神とされる事から、日本各地の港町には恵比寿(御手洗のこの神社は恵美須)が祀られるようになり、そしてここ御手洗もこのような立派な社殿を設け大切に祀り続けていたからこそ、町が発展し、今では国指定の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれたのではないかと感じてしまいます。

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恵美須神社を越え、しばらく歩くともう一つの神社である、住吉神社に到着します。

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社殿の手前には、石の太鼓橋と高燈籠が並び、燈籠は江戸時代に寄進されたそうです。

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境内には石燈籠が立ち並び、これらも寄進されたものです。

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この住吉神社は、江戸時代の後期に御手洗港拡張が迫られ、社殿後ろに「千波子波止」という防波堤を作り上げ、その鎮守として建てられたそうです。

本殿は大阪の住吉大社を正確に二分の一のサイズに造られ、広島県の重要文化財に選ばれています。

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江戸時代に造られた防波堤の先端には灯台があるので、そこまで歩いてみましょう。

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地面は大きな石が敷き詰められ、挟まると足をくじいてしまうので、注意しながら歩いた方がいいです。

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右の石垣には、江戸時代に彫られた鶴と亀、瓢箪が描かれているそうなので探してみてはいかがでしょうか。

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灯台に到着しました。

これも古いのかと思いましたが、初点が昭和15年と意外に最近の灯台でした。

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灯台から振り返ると、住吉神社と高燈籠が見えます。

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島の内部にはお寺もあります。

この石垣の横の階段を上がると

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上がった正面に満舟寺という額の掲げられた小さな観音堂が建てられています。

この観音堂は1726年(享保11)に建てられ、1751年(寛延4)に真言宗古儀派「南朝山満舟寺」として、正式な寺となったそうです。

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隣には三社堂とその前には鐘楼が建てられています。

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下に降りると、満舟寺はこのような石垣の上に建てられているのが分かります。

そもそも江戸時代以前はこの場所は海に面しており、この石垣も戦国時代の技法で作られた石垣から、元は水軍の拠点だったとも考えられるそうです。

確かに見上げると城の石垣にも見えますね。

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よく見ると、大小の石がきめ細かく詰められた石垣の様子が分かります。

御手洗の町並み

御手洗地区の海沿い

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先ほど紹介した恵美須神社から住吉神社までの道のりの風情ある光景をお伝えします。

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恵美須神社のすぐ隣には県指定史跡の七卿落遺跡が建てられています。

都落ちとなった三条実美ら五卿は、旅の途中ここに立ち寄り、御手洗の素晴らしい景色に癒されたそうです。

また、アニメ「たまゆら」ではここが桜田麻音の実家兼旅館のモデルになっており、

たまゆらファンは立ち寄るべき聖地になっています。

腰をかけるベンチもあるので、座ってのんびり海を眺めるのも良いですね。

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御手洗のお手洗い

お手洗いは漢字変換すると御手洗になるそうですね。

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警察署もご覧の通り豪華です。

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海沿いの食事処である「なごみ亭」

ここのおすすめはアナゴ丼だそうです。

ちなみに、ここもアニメのモデルとなり、「のどか亭」という名前で紹介されています。

御手洗地区の内部

内部も江戸から昭和までの風情ある町並みや景色が佇んでいます。

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若胡子屋跡

江戸時代のお茶屋がそのままの形で残されています。

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常盤町とおり

ここの通りは江戸時代の町並みが広がり、この場に立つと、まさにタイムスリップしたのではないか?と思えるほど、そのままの形で保存されています。

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旧柴屋

柴屋は常盤町とおりの先端に位置する、御手洗の年寄役を代々務めた高橋家の屋号であり、文化3年(1806)年には伊能忠敬が大崎下島・豊島の測量を行う際に宿泊所として選ばれた家です。

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現在は資料館として開かれ、中も自由に見学する事が出来ます。(入館料は無料)

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奥には伊能忠敬測量絵図館があり、ここにはなんと、日本で2枚しかない!
貴重な伊能忠敬測量絵図が保管された資料館です。

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伊能忠敬はご存知の通り、歴史の教科書に必ず登場する人物であり、日本中を歩き回り測量し、正確な日本地図を完成された事で有名ですね。

更に、測量は55歳を過ぎた頃から始めたそうで、車も電車も無い時代の中、この様な偉業を成し遂げた偉人中の偉人です。(鉄人でもある)

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中は、伊能忠敬が実際に測量を行う際に使った道具や図などが細かく書かれた貴重な資料が展示されています。

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じっくり見学したい方は時間の余裕を持って訪れる事をおすすめします。

(船の出発時間に注意です)

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更に、こんな建物も…

日本文化を感じる風情な光景の中、一風変わったオシャレな建物があります。

この建物は乙女座と言い、昭和12年に建てられ、昭和30年までは映画館として機能されていたそうです。

【会館時間】午前9時~午後5時

【休館日】毎週火曜日(祝日の場合は翌日) 12月29日~1月3日

【入館料】一般200円、高校生120円、小中学生80円

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中の様子

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まるで、歌舞伎の劇場のような雰囲気を醸し出しています。

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二階から下を眺めてみました。

畳敷きの席が何ともいい感じですね。

絶景ポイント、歴史の見える丘公園

歴史のある町並みもいいですが、島に来たからには絶景も眺めたいですね!

ここ御手洗には瀬戸内海を一望できる、おすすめスポットがあります。

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そのポイントは御手洗・小・中学校跡のグラウンドを横切り、

歴史の見える丘公園入口の石碑から登ります。

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途中にはミカン畑が広がっています。

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頂上が見えてきました。

ここからの階段は少し急なので、ゆっくり登りましょう。

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階段の途中には休息ポイントがあり、ここからの景色も最高です。

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そして、下の学校跡から約20分ほどで、360度のパノラマが楽しめる、

絶景ポイントに到着です。

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先ほど船で潜った中の瀬戸大橋が見え、中ノ島、丸い形の小島、奥に大崎上島が見えます。

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町並みと港の様子も分かります。

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ベンチも設置されているので、のんびり瀬戸内海を眺める事も出来ます。

竹原の朝日山や、忠海の黒滝山から眺める瀬戸内海とはまた違う光景を目の当たりにする事が出来ます。

以前訪れた朝日山からの光景はこちら↓

www.narisuba.com

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朝日に照らされ光る瀬戸内海

もう少し時間が経てば四国の方も良く見えるかもしれません。

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いつまでも変わらない瀬戸内海の素晴らしい自然と、江戸時代から変わらない日本文化の広がる町並みが見渡せるこの場所はまさに、“歴史の見える丘公園”の名に相応しいのではないでしょうか。

珍スポット!足長小学生!?

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絶景スポットを堪能し再びグラウンドに戻りました。

さあ、次はお隣の満船寺に行こうとグラウンドを降り、左に曲がると…

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満船寺入口に何とも奇妙な看板があります!

よく見ると、小学生がジャンプ?走っている?ような姿が描かれていますが、

何かおかしくありませんか?

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そう、この小学生、妙に足が長いんです!

これはアニメ「たまゆら~hitotose~」の4話に登場し、たまゆらファンにとって気になる場所であり、大崎下島に来たら必ず訪れるはずです。

それにしても、見れば見るほど怖いですね…

直立したらどれだけ背が高いのだろう…

ちなみに、グーグルマップでも足長小学生という名で、

観光スポット扱いにされています(笑)↓

 

最後に

大崎下島の御手洗は、見たらいい町、御手洗というキャッチコピーの通り、江戸時代から今に至るまでの歴史がそのままの形で受け継がれ、町全体が日本文化の宝庫となっています。

竹原港から高速船で約40分程で、船の本数も少なく、限られた上陸になりますが、瀬戸内海の素晴らしい自然と御手洗の歴史に触れ合う事の出来る、おすすめの島だと思います。

竹原に訪れた際、少しでも時間に余裕がある方はぜひ、海に浮かぶタイムカプセルである、大崎下島の御手洗に足を運んでみてはいかがでしょうか。

※竹原の観光記事はこちら↓

www.narisuba.com