日本一高い山は何でしょう?そう、富士山ですね!
富士山はご存知の通り静岡と山梨の県境に位置する標高3776mの日本最高峰の山で、360度どの方向から見ても均一の取れた秀麗な姿はまるでピラミッドのようです。
山好きもそうでない方も誰もがその美しい姿に魅了され、見つけては眺め続けてしまう経験があると思います。
富士山はその美しくも神々しい姿でありながら噴火を繰り返し、穏やかな表情とは裏腹に噴火という恐ろしい一面も兼ね備えています。
江戸時代には富士講による登拝が爆発的に流行し、庶民による富士登山が盛んになり、現在も開山と同時に多くの方々に登られています。
そして平成25年にめでたく富士山は世界文化遺産に登録され、世界の宝物として愛される存在となった事は記憶に新しいと思います。
さて、今回はそんな誰もが愛してやまない魅力あふれる富士山の展望が素晴らしいとされる山を四座紹介し、更に番外編として気軽に富士山の展望を楽しめるスポットも合わせて紹介したいと思います。
杓子山
忍野村の背後に聳える標高1597mの杓子山山頂からは遮るものが一切無く、まさに富士山の展望を楽しむ為の山頂です。更に富士山の他、忍野村や富士吉田市の街並みもよく見渡せる展望になっています。
山頂の標識のデザインが良く、標識の先には天空の鐘という鐘が付けられ、富士山と街並みを見下ろしながら思いっきり鳴らすのもいいかも知れません。
また、登山道の途中にはハンググライダーの離陸場があり、富士山を眺めながら空の旅を楽しむ事ができ、登山だけでなくレジャーとしても楽しめる山です。
【アクセス】
山中湖IC及び河口湖ICから車で15分くらいで鳥居地峠に到着。数台停めるスペースがあります。トイレは無いので近くのコンビニか忍野八海にある公衆トイレで済ませるように。
【登山レポート】
巨岩をご神体とする信仰の山、石割山
山中湖の北部に位置する石割山も富士山の展望が良いとされています。
名前が石割山となっているのは、登山道の途中に大きな岩があり、その岩の亀裂が石という字に似ている事から石割山と名付けられています。
その巨大な岩から地元では日本神話で有名な天岩屋戸伝説の地ではないかとされ、実際にこの巨岩を御神体とする神社が鎮座し、かつては修験道の霊場として栄えたと伝えられています。
山岳信仰の山は全国津々浦々存在し、有名どころも多数ありますが、この石割山もそれらに負けないくらいのオーラがあり、実際訪れてみると衝撃を受けるほど神々しい御神体を肌で感じ取れ、登山を忘れるほど夢中になれる神域です。
また、御神体である巨岩には、かつては胎内くぐりとして行われていたであろう隙間があり、そこを通る事で御神体と一体となり新たな自分に生まれ変わるという修験道ならではの体験もできます。
この石割神社の御朱印は麓の天神社で頒布されているので、御朱印を集めている方は下山後立ち寄る事をおすすめします。
山頂で霊峰富士山からエネルギーをいただき、更に登山の途中でも石割神社の御神体である巨岩からパワーをもらう、まさに一石二鳥の登山を可能にする石割山は登山と神社好きにはおすすめな山です。
【アクセス】
山中湖ICから車で約10分で駐車場に到着します。トイレも完備されています。
【登山レポート】
スリルを味わえる登山道、十二ヶ岳
富士五湖の一つである西湖の富士山とは反対側に聳える十二ヶ岳を中心とする山々からは西湖と富士山の景色を楽しむ山行が出来ます。
富士山の外輪山の中でギザギザの形をした十二ヶ岳はその山容から鋸山とも呼ばれ、外輪山の中で唯一危険マークが付けられ、スリルを味わえる登山が期待できます。
その為難易度は多少高く、鎖やロープ、岩場を経験された方向けの山で、特に十二ヶ岳前後は岩場や鎖が多く、緊張感の続く登山道になっていますが、岩場や鎖場の好きな方には楽しめるコースです。
また、この山は独立峰ではなく尾根続きの山となり、日帰り登山なら毛無山から十二ヶ岳、更に鬼ヶ岳まで縦走する事をおすすめします。各山頂からは雄大な富士山を眺められ、更に途中の尾根からも時折富士山が見えるので、楽しい縦走登山である事間違いないと思います。
【アクセス】
河口湖ICから西湖方面へ約25分で到着します。民家の中の駐車場ですが案内の看板が立てられ迷う事はないと思います。15台くらい停められる駐車場です。トイレはありません。
【登山レポート】
金太郎伝説の山!金時山
富士山の外輪山を紹介しましたが、ここで神奈川を代表する富士山の好展望の山を紹介しましょう。と言っても金時山は静岡と神奈川の県境に位置する山ですが、登山口は神奈川県なのでここでは神奈川の山として紹介します。
金時山はみなさんも昔話でご存知の通り、金太郎伝説が伝わる山です。富士山の外輪山ではなく箱根山の外輪山に位置し、富士山の外輪山より距離はあるものの山頂から眺める富士山は圧巻。まさに、天下の秀峰に相応しい山です。
登山口の公時神社を始め、登山道の途中には様々な金太郎伝説を醸し出す場所があり、歴史を感じながら楽しめる登山道になっています。
山頂からの景色は富士山の他、神奈川らしい風景が目立ち、主峰箱根山と噴煙を上げる大涌谷や芦ノ湖、箱根山の外輪山の峰々を見渡す事ができます。
また、山頂には二つの山小屋があり、そのうちの元祖金時娘の茶屋のきのこ汁は金時山の名物として愛されるみそ汁なので、登られた際に味わってみてはいかがでしょうか。
【アクセス】
東名高速道路御殿場ICより15分ほどで登山口に到着します。
公衆トイレのすぐ横に十数台停められる無料駐車場があります。満車の場合はすぐ隣に有料駐車場もあります。
【登山レポート】
番外編
さて、ここまで四座の富士山が見える山を紹介しましたが、番外編として登山ではなく、ドライブや観光などで気軽に富士山の展望を楽しめるスポットを紹介したいと思います。
山中湖パノラマ台
富士五湖の中で一番の大きさを誇る山中湖は富士山に最も近く、美しい形が特徴の湖です。ビュースポットも多数ありますが、その中でも思わず立ち止まってしまうほど素晴らしい富士山の展望台が県道730号沿いにあります。
その名もパノラマ台という展望所で富士山はもちろん、そして少し高台のために山名湖を見下ろす感じの絶妙な景色が楽しめます。山中湖の先には空気が澄んでいれば南アルプスの山々も確認できます。
県道730号はドライブに適した道路で気軽に立ち寄れるスポットのため、パノラマ台の駐車場は休日平日問わず混雑が見込まれるので注意が必要です。
【アクセス】
【駐車場】有 10台
【トイレ】有
【外部リンク】
河口湖天上山公園
天上山公園は天上山の山頂付近にある公園で、麓からロープウェイが運行されているので、気軽に高台から富士山のパノラマを楽しむ事ができます。天上山は昔話であるカチカチ山の舞台となる山であり、そのため公園内には可愛らしいたぬきとうさぎがあちこち姿を見せてくれます。
また、まるで恋人の聖地のようなハート型のオブジェと鐘が備え付けられ、恋人同士で眺めるには最高の景色だと思います。その他縁結びのかわら投げや大願成就のうさぎ神社などがあり、見どころの多い公園です。
更に展望だけでなくカフェとショップを備えた茶屋があり、名物のたぬき団子の他ソフトクリームや飲み物も充実しています。
天上山はロープウェイだけでなく麓から登山でも登る事ができ、更に二百名山の三つ峠山まで続き縦走も可能なので、登山として立ち寄る事も可能な公園になっています。
【アクセス】
河口湖ICより車で約15分
駐車場は向かいの県営無料駐車場(約300台)を利用
【外部リンク】
河口湖大石公園
河口湖の北部に位置する大石公園は花が有名な公園で、特に夏には一面ラベンダーが咲き誇りラベンダー公園とも呼ばれています。
夏のラベンダーだけでなく、春夏秋冬の花が植えられどの季節に訪れても綺麗な花が咲き、富士山と花の景色を楽しめる公園でもあります。公園は綺麗に整備され、雄大な富士山を眺めながら花と共に散歩でき、写真好きの方には富士山と花のコラボ写真を撮るのに持ってこいな場所です。
また、公園内には富士山の見えるカフェというまさに、富士山を眺めながらお茶をするカフェが設けられ、テラスでのんびり富士山と季節の花を楽しみながら一時を過ごしてみてはいかがでしょうか。
【アクセス】
中央道河口湖ICより車で約15分
無料駐車場有り
【外部リンク】
最後に
いかがでしょうか?
富士山の眺めがよい山を四座紹介しましたが、どの山も山頂にたどり着いた時に見える富士山の姿は素晴らしく、達成感のある山だと思います。
今回紹介した山は首都圏からのアクセスも良く、登山の距離もそこまで長くないので日帰り登山でも十分可能で、更に余った時間で富士山の絶景ポイントに足を運ぶ事も可能です。
富士山の好展望の山やスポットはまだまだ多数ありますが、少しでも富士山の眺めがよい山に登りたい、気軽に富士山をゆっくり眺めたい方々の参考になれば幸いです。