突然ですが、日本一の○○と聞いて何を思い浮かべますか?
日本一高い山(富士山!)、日本一長い川(信濃川!)、日本一高い建築物(スカイツリー!)など、枚挙にいとまがありませんね(^^;
日本一と言うからには、やはり誰もが知っている、見れば納得するようなものがほとんどだと思います。
しかし、そんな日本一という称号が与えられた数々の”日本一の○○”の中でも地味~な日本一も多く存在している事をご存知でしょうか?
今回紹介する日本一の○○は上の写真に書いてある通り、日本で海岸線から一番遠い場所!・・・
と言われても、海岸線から一番遠い場所なんて普通分かりませんよね。
海岸線から一番遠い場所と聞かれたら北海道のように思えますが、実は北海道は第2位で、真の日本一はなんと、長野県に存在しています!!
北海道とは僅差でありますが、国土地理院の調査によって正確な距離も出され、正真正銘長野県のとある場所が日本で海岸線から一番遠い場所と認定されたそうです。
果たしてその場所は一体どのような場所で何があるのか、実際に行ってみたので今回はその調査の過程と日本一海岸線から遠い地点の様子をお伝えしたいと思います。
海から一番遠い地点の案内看板~ゲート
さてと、午前中に南牧村の毛無岩という岩山を登り、一休みしてからこちらに向かいました。
ここは県道93号の群馬県を越え、長野県に入ったばかりの佐久市でございます。
荒船山の登山口の一つである、田口峠を下った道路沿いにこの案内板があります。
案内板を見ると・・・
ん?
一番下には…「日本で海から1番遠い地点」!?と書かれ、知らない人は思わず二度見してしまうような強烈な文言が書かれています。
しかしまぁダイレクトに書きますね~!
もうこの時点で「うわ~行ってみてぇ~」ってなりますね!
この案内板の隣に橋があり、どうやらその奥が入口になっています。
近づくと、「山火事用心」という真っ赤な横断幕がお出迎え。
かなり目立ちますが、その横にちょこんと日本で海から一番遠い地点と書かれた看板が立てられています。
どっちがメインなんだろう…
どうやらここがゲートのようですね。
しかし、通行止となっており一瞬、えっ!?ってなりましたが、車が侵入禁止であって人は入れるみたいなので、わきから入りましょう。
ゲート~海から一番遠い地点までの道のり
通行止を通過すると暫く広い道が続きます。
道路状になっていて、よく見ると車が通った跡も見られます。
今もここを車が走っているのでしょうか?
逐一振り返りながら恐る恐る進んで行きました。
最初は川沿いを歩いていきます。特に急な道でないので、この辺は余裕で歩いて行けます♪
暫く歩くとこのような看板が現れます。
ここから先はこのような看板がいくつも現れるので、基本地図が無くてもたどり着けるように配慮されています。
しかし、最後の方はほとんど登山と変わらない道が待ち構えているので、ラフな格好で訪れるのはやめた方がいいかもです。
案内看板が登場しても、暫くは広い道が続きます。
隣には川が流れていますね。
おや?川の向こう側に看板が見えますね。
どうやら川を渡らなければならないみたいです。
そして、ここから先は登山道っぽくなりそうですね。
目的の地点まであと1km…
1kmって近いようで遠いんですよね~
そしてやたらクマ出没注意!という看板が多いです。
ここから先は道が細くなり、所々倒木や歩きにくい箇所が現れます。
まぁクマさんに出会わないよう、祈りながら進んで参りましょう!


先ほどの広い道よりも頻繁に案内が多いです。
あと何百メートルなど、カウントも書かれており、徐々に近づいていく事を実感できますね。
ただ、奥に進むにつれ道も険しくなり、途中川を渡らなければならない箇所も出てくるので、見極めながら進みましょう。
まぁ基本、川沿いを歩いていけば正解なので、道迷いの心配はないと思います。
そして、ここからが厄介なゾーンです。
ちょうど川が二手に分かれるところが分岐点で、矢印の方に進んで行くのですが…
入口からかなり荒れています。
最初、本当にこっちなの?と行ったり来たりしましたが、どうやらこちらを進んで行くみたいですね。
さーてここからは荒れ荒れ放題な道を進んで行きます。
地図は一般的なルートの実線になっていますが、どう見てもバリエーションルートの匂いしか感じませんねぇ…
これは倒木というか流木でしょうか?
所々雪があるので、雪解けによって流れてきたかも知れません。
川に浸かりながらも進まなければなりません。
私は登山後に訪れたので、登山靴で川を登っています。
ここをスニーカーや一般的な靴だったら確実に中がぐちょぐちょだと思います。
先ほどまであと○○mと書かれていたのに、突然カウントをやめてしまったみたい…
これは意図的なのか、それとも単にめんどくさいから書くのをやめたのか、分かりませんが、それでもここまで来たら進むしかない!
しか~し、
ここに来てカウントが復活した!!!
しかもあと100m!
ようやくラストスパートですね。
もうまもなく、海から一番遠い地点にたどり着けます!
一気にやる気が出ますね~
そして遂に…
見よ!ここが日本で一番潮の香りに縁の無い場所だ!!!!
ででで~ん!!
やりました!遂に私は日本で一番海から遠い場所に到達しましたぁぁぁぁぁぁ!!
うわ~超地味な場所だこれ…
それではまず、山頂に到着した時にお見せする展望のように日本で海から一番遠い地点の風景をご覧いただこう!
・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
はい!今お見せした写真は日本一海から遠い地点の風景です。。。
いかがでしょうか?あなたは今、日本一の光景を目の当たりにしたんですよ~
って、やっぱり何度見ても地味ですね(^_^;)
暫くボケーっと日本一を感じてみましたが、何でしょう、嬉しい、ヤッタぜーっていう感情よりも、だから何?っていう感じでいまいちテンションが上がりません…
しかし、改めて思うと今この瞬間日本人の誰よりも潮の香りに遠いというか、日本一海に縁の無い男だ!!と思うと何故か開き直りましたね~
ほんと、フハハハハハ!って感じで笑ってました。
おっ!
地面には一級基準点がありますね。
三角点を触るような感じで触りながら記念写真を撮りましょう!
さて、あまり書くネタが無いので、日本で一番海岸線から遠い場所の案内板でも見ましょうか。
到達地点にはサクッとこの場所の説明が書かれています。


イメージ的には北海道の方が長そうなんですけどねぇ~
僅か6km程こちらの方が遠いんですね。
ちなみにこの地点から海までは114kmで、場所は静岡、新潟、神奈川と、それぞれほぼ同じくらいの距離です。
しかし、今ここから海に行こう!!となると、114kmも移動しないとなると、とても軽い気持ちで行こうとは思えません…
高速使えば楽かもしれませんが、一般道だったら地獄ですね。
ちなみに看板の後ろにはポスト?がありました。
ま、まさかこれは…


恐る恐る開けてみたら、そこには一冊のノートがありました。
どうやら記念に一言書きましょう的なノートで、中を見ると到達記念や到達の喜びなど多くの方々のコメントが記されていました。
友達や家族と一緒に…
中には厳冬期に来られた方もいたそうで、冬は一面真っ白だそうです。
最初このポストを見た時、ここに手紙が届くのではないかとヒヤヒヤしましたが、全然違いましたね…
まぁこんな所に手紙を送ったって、誰が読むんだよ!ってなりますもんね。


日本で海岸線から一番遠い地点と赤字で書かれたポールの側面にも文字が書かれています。
特に見どころは無いので、暫く佇んでいました。
しかし、日本一の場所にいるはずなのに、これっぽちも実感が湧かないです…
写真を撮り終えたら来た道を帰るだけ。
以上、地味~な「日本一の○○への道」でした。
写真を撮ったら認定証を貰おう!
さて、日本一の場所に到達したのなら、ぜひ受け取ってほしいのがこれ、「日本で海岸線から一番遠い地点への到達認定証」です。
佐久市のホームページによると、この場所に到達された方には認定証を発行しますという、非常に有難い事業が行われています。
認定証を受けるには、佐久市観光協会に到達された方のお名前、日付、郵送先、現地で撮影された写真の4点を連絡する必要があります。
連絡方法は電話、FAX、メールと様々ありますが、メールが一番楽だと思います。
私もメールで連絡し、約1週間で認定証が届きました。
ちなみに写真は、人物が写っていなければならないか心配でしたが、人物が写っていない写真でも大丈夫みたいでした。(私は人物無しの写真を送りました)
「日本で一番海岸線から遠い地点」は地味な場所ですが、認定証は豪華なので、ぜひ到達された方は思い出として受け取ってみてはいかがでしょうか。
連絡先は佐久市のホームページをご覧ください↓
トップページ≫移住・定住・観光≫観光スポット≫Nature≫日本で海から一番遠い場所の順に進んでください。
アクセス、駐車スペース
アクセス
中部横断自動車道佐久南ICから国道141号、県道93号(田口峠方面)を通り、雨川ダムを過ぎると案内看板が見えてきます。
駐車スペース
道路沿いには大きな看板があるものの、残念ながら専用の駐車場はございません。
なので、車で訪れる際には邪魔にならないように停める必要があります。
ゲートの前もスペースはありますが、ここは意外に狭くあまり停めない方がよさそうです。
どちらかと言うと「日本で海から一番遠い場所」と書かれた看板の目の前にあるこのスペースの方が広く(道路沿い)、通行の邪魔にならないように停めるのが無難かと思います。
ちなみにトイレはありません。
最後に
いかがでしたか?
日本一海から遠い場所は山の中という地味な場所ですが、あまり知られていないからこそ、行く価値は十分にあり、誰もいない静かな山奥で日本一を感じ取りましょう。
道中は特に危険箇所も無く、案内看板も多数あり道に迷う事もほとんどないと思いますが、熊に注意の看板も目立ち、途中は登山のような道もあるので、服装と装備はしっかりとしたものを身に付け、周りをよく見ながら注意深く進んで行く必要はあると思います。
到達した際は認定証もプレゼントされるので、ぜひ日本で一番海から遠い地点を目指してみてはいかがでしょうか。