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棒ノ折山(棒ノ嶺)登山|白谷沢登山口から滝ノ平尾根の周回コースを紹介します

暑さ寒さも彼岸までという通り…とはいかない強烈な寒波に追われた3月の彼岸ごろ、久しぶりに飯能方面へ足を運び、数年ぶりになる棒ノ折山を登りました。

東京都と埼玉県の県境に位置する棒ノ折山は奥多摩と奥武蔵の山塊の山で、山頂からはさいたま市を始め首都圏を一望できる山として有名で、中でも沢登りを経験できる変化の富んだ山行を経験できます。

今回は定番の名栗湖側から登り、行きは沢登りコース、帰りは滝ノ平尾根を歩く周回コースで棒ノ折山を登りました。

季節外れの寒波の影響で、非常に寒い山行でしたが、山頂からはさいたま市と首都圏を一望できる素晴らしい展望を眺める事ができたので、コースの様子と絶景を紹介したいと思います。

棒ノ折山のアクセス、駐車場

アクセス

 

車の場合、圏央道狭山日高ICから車で約35分、又は青梅ICから車で約40分。

 

電車の場合は飯能駅、東飯能駅から路線バス。飯01、飯02、飯03のバスに乗車し、約40分で「河又名栗湖入口」に到着。

時刻表はこちら

駐車場

白谷沢登山口のすぐ隣に駐車スペースがありますが、3、4台程しか停められないので注意が必要です。

登山コース

白谷沢登山口から沢登りコースを登り、帰りは岩茸石から滝ノ平尾根を下る周回コースです。

さわらびの湯~白谷橋

さわらびの湯入口からダム方向へ歩いて行きます。

ここから暫く道路を歩くので車に注意しましょう。

歩く事数分で、ダムの入口に到着します。

ダムですが、こちらは名栗湖という名前が付けられています。

名栗湖は昭和61年に完成した人工湖です。

湖はカヌーに乗る事ができ、秋には美しい紅葉が広がる飯能の観光スポットの1つです。

訪れのが3月たったので、まだまだ桜も咲いておらず、少し寂しい雰囲気でしたが、湖の奥には奥多摩の山々が連なり、奥ゆかしい景観です。

登山口まではダム沿いを歩いて行きます。

奥まで距離が長くダムも非常にダイナミックです。

下を覗くと石垣のように積まれています。

その気になれば下ることもできそうですが、それはやめましょう。

ゲートに到着しました。

登山口まではもう少し歩きます。

登山口のすぐ横にも駐車場があり、そこを狙う車や一般のトラック等も走るので、歩く時は注意しながら歩きましょう。

相変わらず名栗湖を眺めながら登山口へ進んでいきます。

しかし、ここまでかなりの強風だったのですが、写真ではやはり伝わりませんね。

そして、ようやく登山口に到着しました。

ちなみに登山口入口には駐車場がありますが、ここには数台しか停められないスペースですね。

ここまで小さいと駐車場の取り合いになってしまいそうです。

白谷橋~核心部、沢登り

気を取り直して、登山道へ参りましょう。

ここからは本格的な登山が始まります。

最初は杉林を歩きます。

この辺りは比較的緩やかで歩きやすいです。

途中、巨大な大木を見つけました。

よく見ると注連縄が取り付けられているので、こちらはご神木でしょうか?

後ろを覗くと小さなお社がありました。

きちんとお供えもされているので、地元の方々が定期的にお参りされているようでした。

道幅は狭いものの、よく整備されているので歩きやすく、極寒ではありましたが、木々の間からの木漏れ日が心地よいです。

暫くすると、川の流れる音が聞こえてきますね。

横を眺めると川が見えます。そろそろ沢登りに突入でしょうか?

そして、岩の多い箇所に到着。

今までと違い、ここから先は川沿いを歩いて行くコースに突入します。

途中、川を渡ったりしますが、特に危険個所は無く進む事ができます。

緩やかな川沿いを歩いて行くと、途中キケンと書かれた分岐点に到着します。

キケンの先を眺めると、トラロープが二重に取り付けられていました。

かつての登山道でしょうか?

見た感じ奥にも登山道が続いているようにも見えますが、どのような理由で封鎖したのか気になります。

ちなみに地図にはルートが書かれていません。

キケンと書かれた標識を過ぎると、いよいよ険しい沢登りになってきました。

見上げると巨大な岩が両サイドに聳えています。

ここを渡ります。

渡った後も暫く沢登りは続きます。

すぐ横には滝も見られ、迫力のある登山道を歩いている事が分かります。

そして、いよいよ核心部に到着です。

まぁ核心部と言っても歩行困難や危険を有する場所までは行かず、楽しめる範囲での岩場なので、ここは沢登りを楽しみながら進む事ができます。

川をよじ登る感じで進んでいきます。

鎖やロープが無いので、三点支持を確保しながら確実に進んでいきましょう。

奥に鎖の手すりが付けられた階段が見えますね。

どうやらあそこで沢登りが終えるようです。

振り返るとこんな感じ。

まさに川の中を歩く感じの登山道です。

増水時には十分に注意しなければならなそうですね。

そして鎖場に到着。

鎖場と言っても鎖を握りながら進むものではありませんが、ここも慎重に登りましょう。

しかし、階段になっているので比較的登りやすい箇所になっています。

階段の上部にはロープ場もありますが、別にロープを触らなくても普通に進む事ができます。

鎖場のすぐ横には滝が流れ落ちています。

これは白孔雀の滝というらしいですが、どこが孔雀なのかイマイチ分かりませんでした。

沢登り~岩茸岩

沢登りゾーンを過ぎると、再び普通の登山道に戻ります。

登山道からいきなり沢登りになるのは滅多にないので、非常に楽しみながら歩けました。

川の音も小さくなり、静かな登山道を歩きます。

そして、暫く進むと林道に出ます。

一般車両も通るみたいなので、渡る時は注意しましょう。

看板の通り、道路の反対側に山頂へ続く登山道があるので、あちらに進みましょう。

よし!再び登山開始!っと思ったら…なんと!いきなり急登が待ち構えていました。

先ほどまでは比較的なだらかな登山道でしたが、ここに来ていよいよ本領発揮!という事でしょうか?

この容赦ない階段は丹沢の塔ノ岳にあるバカ尾根を思い出しますね。

しかし、すぐに平坦な道になりました。

あの急登は何だったんだ…

木々の隙間から青空が確認できますが、まだまだ展望の開けるところまでは行きません。

そろそろ景色のよい展望所が恋しいです。

岩茸石~棒ノ折山山頂

平坦な道を進み終えると、突如巨大な岩が現れます。

どうやらこれが岩茸石のようですね。

まるで通せんぼをするように登山道のど真ん中にドーンと構えています。

よく見ると、岩が重なり合って大きな岩になっている様子が分かります。

ここはちょうど分岐点となっていて、山頂へ向かう方面と滝ノ平尾根に向かう方面に分かれています。

ここからもう少し歩くみたいなので頑張りましょう。

分岐点から先は木漏れ日の気持ちい杉林が続きます。

暫く進むと、丸太の階段に差し掛かりますが、どうやら破損個所が多く危険の為、立入禁止になっていました。

なので、その脇にある登山道を歩きましょう。

丸太の脇道を歩いていくと分岐点に到着。

ここはどうやら権次入峠のようですね。

峠なので、ある意味ピークになっている箇所で、その証拠にあちらは下りの道になっています。

峠を過ぎると広い道に差し掛かりますが…

ここがラストの坂道となり、最後は木の根が這いつくばった細い道でした。

角度も急で、少し分かりにくい箇所もあるので、ここは慎重に進みましょう。

そして青空の見える木道になったら間もなく頂上に到着します。

山頂からの景色

そして待ちに待った山頂に到着します。

棒ノ折山山頂からは360度の景色ではありませんが、関東平野を始め、遠くには日光や谷川岳まで見られるそうです。

木道の延長上にはさいたま市と首都圏のビル群を眺める事ができます。

しかし、細い枝が邪魔をして思うように眺める事ができません。

下山した時に聞いたのですが、昔はここまで枝が伸びておらず、もっと眺めがよかったそうです。

少し残念ですが、隙間からなんとか見える感じですかね。

少し拡大すると、ちょうど中心の白い球体が西武ドームでしょうか?

その奥にはビル群が確認できますね。

木々の隙間奥を拡大すると、筑波山が確認できます。

男体山と女体山もはっきり分かりますね。

飯能アルプスから奥は堂平山方面、更に北の方を眺めると、僅かではありますが武甲山も確認できます。が、やはり枝が邪魔ですね。

少し拡大すると、ドームのようなものが見えます。あれは、堂平観測所ドームでしょうか?

更に奥を覗くと、雲がかかってよく見えませんが雪山っぽいのが確認できます。

あれはきっと日光方面の山々ですね。

3月ですので、まだまだあちらはしっかりと冬の山です。

ちなみに山頂は広く東屋が建てられ、周りにはベンチやテーブルも数多く設置されています。

棒ノ折山と書かれた標識の隣には桜の木が生えています。

4月になれば開花し、満開の桜の時期に訪れるのもよいと思います。

満開の桜と絶景を眺められるなんて、なんという贅沢でしょうか!

ここから再び下山に参りますが、暫くはのんびりしたい気分になります。

下山は滝ノ平尾根

さて、快晴の棒ノ折山山頂の景色を十分に満喫したので、下山に参りましょう。

同じ道を引き返すのもいいですが、せっかくなので帰りは滝ノ平尾根というコースを下りましょう。

まず、先ほど遭遇した巨大岩、岩茸石まで歩き、今度は岩の先にある尾根を歩いて行きます。

最初、岩の先にコースがある事が分からず、心配でしたが、このように岩の先には登山道が続いているので、安心して進みましょう。

分岐点から暫くは杉林の登山道が続きます。

幅は比較的狭いですが、歩きやすい登山道になっています。

そして一旦道路に出ます。

この道路は行きに出くわした道路と同じですね。

道路の先に登山道があるので、そちらへ行きましょう。

その後も似たような登山道に差し掛かります。

暫く進むと、少しですが展望の開けた箇所に到着します。

少し注意深く見ると、ダムも見えましたが、視界はそんなに広くありません。

登山道から外れたところに、なにやら展望台のようなものが建てられていましたが、今にも崩れそうな風貌を成し、近寄り難いオーラーを放っていました。

ひょっとしたら元は展望台だったのでしょうか?

しかし、あの展望台からは関東平野がかなり一望できそうな雰囲気はあります。

その後も下りは続き、道路に直面する箇所も2箇所あります。

そして、相変わらず杉林の下りが続いていきます。

行きの沢登りのようなダイナミックの場所は無く、ひたすら杉林を歩く登山道です。

代り映えの無いつまらないかもしれませんが、この雰囲気が落ち着き、静かな登山ができますね。

そして気づいたら麓の集落が見えてきます。

そろそろ下山ですね。

下山しました。こちら側の登山口は集落というか民家のすぐ隣になっていました。

そして、この橋を渡れば一番最初に歩いた道路に出て、すぐにさわらびの湯に到着し、周回登山の完了です。

下山後はさわらびの湯へ

下山後はぜひ、さわらびの湯へ行きましょう。

さわらびの湯は日帰り温泉施設で、温泉の他、広い休息スペースは木の温もりを感じさせる造りになっており、お土産ショップも充実しています。

登山後に限らず名栗を訪れた際は気軽に楽しめる、さわらびの湯へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

sawarabino-yu.jp

最後に

今回は飯能市の人気の棒ノ折山を紹介しました。

ハイキングコースレベルですが、途中にはダイナミックな岩場や沢登りが体験できる箇所もあり、初心者から楽しめる登山道になっています。

また、山頂からの景色も素晴らしく、飯能市を始め雄大な関東平野を望む事ができ、特に山頂は広いのでゆっくり寛ぐ事も可能です。

登山口付近には名栗湖があり、時間余裕のある方はカヌー体験や周辺の観光スポットに足を運んでみてはいかがでしょうか。