愛知県新庄市には国の名勝天然記念物に指定された乳岩峡を始め、周囲の山々を見渡せばあちらこちらに奇岩・怪岩が点在し、見る人を驚かせるような光景が豊富です。
そんな中、乳岩峡の真向いに位置する鳳来湖に上臈岩という奇岩をご存知でしょうか?
鳳来湖周囲の県道424号を車で走り、鳳来湖正面に聳える山の山頂部を眺めると、巨大な岩が覆いかぶさった、まるでテーブルマウンテンのような光景を目の当たりします。調べによると上臈岩は登山可能な岩山で、断崖まで歩く事もでき、更に巨大岩の下部には秘密の岩窟が存在し、同時に乳岩峡のような神秘の洞窟に入る事も可能です。
登山口は愛知県民の森にあり、登山道は蜘蛛の巣の如く多彩になっており、上臈岩までのルートは様々です。
今回はその中でも恐らく最短であろう風穴、中尾根経由で上臈岩に到着するコースを選択し、上臈岩の断崖から鳳来湖の絶景を堪能し、上臈岩下部の岩窟巡りにも行ってきました。
乳岩峡に匹敵する神秘的な岩窟とはどのような光景か?上臈岩の絶景と共に紹介したいと思います。
- 上臈岩登山口(愛知県民の森)のアクセス
- 愛知県民の森登山口~第一キャンプファイアー場
- 第一キャンプファイヤー場~上臈岩入口
- 上臈岩入口~上臈岩上部
- 上臈岩上部(上道ルート)
- 上臈岩下部(下道ルート)
- 帰りは馬の背尾根
- 鳳来寺と乳岩峡もおすすめ
- 最後に
上臈岩登山口(愛知県民の森)のアクセス
三遠南信道鳳来峡ICから5分で愛知県民の森に到着します。
無料駐車場は200台ほど停められますが、午前7時から午後8時までの利用です。
毎週月曜日が休業日になっています。
愛知県民の森登山口~第一キャンプファイアー場
愛知県民の森の駐車場は朝7時から開門という事で、登山開始が7時過ぎになりました。本当ならもっと早く登りたかったけれど、今回はしょうがないですね…
駐車場のすぐ隣にはモリトピア愛知という施設があります。
宿泊施設の他、温泉や食事処なども完備され日帰りでも十分に楽しめる施設になっています。
その手前にはちょうど桜が見頃だったので、帰りがけに写真を撮りました。
秋の紅葉も素晴らしいですが、この時期のハイキングも心地いいですな。
さて、最短ルートでの登山なので、ここは不動滝方面へ参りましょう。
数分で不動滝に到着しましたが、残念ながら滝全体を見る事はできず滝上部の歩道から眺めるだけになります。
上から見下ろす形になり、歩道から覗いてみると岩壁に沿って流れ落ちる様子が分かります。高さは8mとそれほどの規模ではありませんが、写真の通り滝壺周辺は美しいエメラルドグリーンに輝いています!それほど水が綺麗な証拠ですね。
ただ、この滝を正面から眺められないのが残念です…下まで行くとなぜか立入禁止になっていたので注意しましょう。
不動滝周辺には川が流れていますが、川底まではっきりと見え魚が泳いでいる様子も分かります。
川を渡り終えると分岐点に到着します。
右に進むと風穴方面、真っすぐ行くと馬の背方面になります。最初は風穴方面に向かうので、ここは右に曲がります。
曲がってすぐの所に第一キャンプファイヤー場があります。
愛知県民の森にはキャンプファイヤー場は2ヶ所あり、その他キャンプ場も完備されているのでアウトドアを行うには最適な施設です。
キャンプをやりながら周囲を軽くハイキングしたり登山を行うなど、施設の利用は様々。
第一キャンプファイヤー場~上臈岩入口
キャンプファイヤー場を過ぎると鬱蒼とした道になります。しかしまだまだ平坦な道なので今のところハイキングレベルです。
そして風穴に到着。
大きな岩に人が入れる大きさの入口があります。
風穴は中から冷気が吹き出しているそうで、吹き出し口は4℃くらいと書かれています。恐らく1年中このくらいの温度の冷気を出し続け、夏には避暑地にピッタリな場所ですね。
残念ながら中に入る事はできず、入口には柵が付けられています。
奥はどこまで繋がっているのでしょうか?
こういうのを見ると冒険心が燻ります。


風穴を越えると、おしどり池に到着します。
池は淡い緑色で、少し不気味というか妙にしーんとしていました。
看板のフォントがいい感じになっていますね。
おしどり池から先は道が細くなり、いよいよ本格的な登山道のようになってきました。
暫くすると苔のこびりついた道になり、苔の上を歩くと滑りやすいので注意しながら進みましょう。しかし、なぜかこの場所だけ妙に苔がびっしりと付着しています。
苔道を過ぎると道も急になり、少々厄介な道になっていきますが、特に迷いやすい道ではないので踏み跡をたどりながら進んでいきましょう。
分岐点に到着。
ここは東尾根方面へ向かい、ひたすら進んでいきます。


登り続けると再び分岐点。
こちらも東尾根方面へ向かいます。
この分岐点から先も暫く急登が続きます。
すると岩場というか岩に取り付けられた階段に差し掛かります。
何とも不安定で通過するのに躊躇してしまいそうな階段ですね…
八ヶ岳でもこんな感じの階段があったようななかったような?
登り終え振り返るといい景色が広がっています。
正面に聳える山は鳳来山かな?
その先には東尾根展望台があり、ここからの景色もなかなかのものです。
右に視線を向けると、あれは宇連山でしょうか?
標高は1000m未満ですが、堂々たる山容でアルプスのような雰囲気も感じます
あちらの山も明神山と同様に愛知県の人気の山の1つだそうです。
展望台を過ぎると平坦な道に差し掛かり、この辺りは歩きやすい道が続きます。
途中…ん?人の手?!と思いよく見てみると木の根でした。
なんか、こういうのを見ると一瞬ヒヤッとしますね…
そういえば伊豆の城山から葛城山に向かう間でもこんな感じの場所があったような🙄


その後はアップダウンが続きますが、特に危険箇所もなく順調に進めると思います。
ここは北尾根と東尾根の分岐点らしく、ここから下りが始まります。
分岐点を下ると注意看板があり、実はここが上臈岩の入口になります。
最初は分からずそのまま道なりに進んでしまい、おかしいと思いアプリの地図を見ると通り過ぎている事に気づきこの地点まで戻りました。
看板を見るとここから先はうんちゃらと書いてあり、右上に誰かが上臈岩はこっち⤴と親切に書いてあるのが確認できます。ピンクテープも巻き付けてある為、ここが上臈岩入口である事は間違いないでしょう。しかし、もっと分かりやすく案内をした方がいいと思いますが、上臈岩へはあまり行ってほしくない?ということでしょうか。
上臈岩入口~上臈岩上部
上臈岩は確かに一般的なコースではなく、ある程度登山や岩場に慣れた人ではないと危険かもしれません。登山をほとんどした事がない人が訪れると事故に繋がる恐れのある事は否めません。
しかもここから先は分かりにくい箇所もあり、道迷いの危険性も十分にあるコースです。
第一展望所に到着すると、ようやく鳳来湖の光景が見られます。
第一展望所はわずかな湖しか見られませんが、これはこれでいい景色!
その後はピンクテープを頼りに進んでいきますが、途中分かりずらい箇所もあります。アプリの地図をご利用の方はこまめにチェックしながら進みましょう。稀にルートから外れる事もあるので、この辺りは要注意です。
その後は特に危険箇所はありませんが、所々岩の露出した箇所もあるので注意しましょう。
そして第二展望所に到着。
再び鳳来湖が見えますね。先ほどの湖と反対側の景色が見られます。
しかし、湖をよく見てみると水かさが低く見えるのは気のせいでしょうか?


第二展望所を越えると馬の背という箇所に到着します。
馬の背は両サイドが切れ落ちた箇所を差し、岩山では稀に登場する名前ですね。
幸いこの馬の背は幅が広く歩きやすい箇所になっているので危険ではありません。
そして上臈岩の上部に到着。
ここからは各名称の書かれた断崖を巡るコースになっています。
このような地図が分岐点ごとに表示され、自分がどの岩に行きたいのかをしっかり決めて移動する必要があります。
しかし、この地図を見ただけではどうしてよいか分からないですね…
どうしてよいか分からなかったので、私はまず先に正面の中の上臈~亀顔岩の順に上道を辿り、亀岩の端から下道を時計回りに歩いて行きました。
ルートが多数あるので、これが正解というルールは一切ありません。
特に下道はバリエーションルート並みに迷いやすいコースで、登山に慣れている方でないと危険を伴います。時間等を考えて下道に進むか否かをしっかり考慮した上で下道は進みましょう。
上臈岩上部(上道ルート)
本当は行った順に紹介するのが望ましいですが、このブログでは先に上臈岩の上部である上道の断崖の様子をお伝えします。
まずは中の上臈。
ものの見事な断崖絶壁にたどり着き、さすがにこの光景には驚きました。
ギリギリまで近づこうとしても足がすくみ、なかなか前へ進めません。
一切の滑落防止もなく、ありのままの岩の上に立っているので景色を眺める時は十分に注意しましょう。


景色は鳳来湖全体を見渡せ、360度の景色ではないものの奥ゆかしい山々を眺める事ができます。
右の巨岩を眺めると、どれがどの岩か分かりませんが間の上臈、上臈岩、裏の上臈辺りでしょうか?
名前の由来もさっぱり分かりませんが、近くで眺めると改めて上臈岩たちの姿に驚くばかりです。
下の上臈
景色はさほど変わりません。
隣を見ると、先ほどの中の上臈が見えます!
外の上臈
ここまで来ると奥の山々も見えるようになります。
鳳来湖も移動している為か若干形が異なり見え方も変わってきます。


外の上臈の先は飛石回廊というゾーンになり、所々断崖の箇所が見られます。
道は細いですが、きちんとロープやピンクテープが取り付けられ、相変わらず分岐点には案内看板が設置されているので安心して進めます。
この石は凄い!
断崖の上にちょこんと置かれた亀顔石!
近づいて触る事もできますが、真後ろは断崖になっているので注意しましょう。


本当は亀顔石の後は下道に進みましたが、残りの上道ゾーンの断崖を紹介します。
亀顔石の真反対に位置するのは裂石です。
ここからは鳳来湖がほとんど見えず、山とV字谷が見渡せます。
奥の上臈
再び鳳来湖が見え始めます。
そして裏の上臈
ここが一番怖いかな
スペースはそこまで広くないですが、この断崖は垂直になっていて目の前まで進む事ができます。
なぜか隙間が開いていて、覗くと本当に怖いです。
ここに座って、足をぶらぶらさせる事もできます!
展望は相変わらずですが、かなり開けていて開放感があります。
上臈岩
この岩山の名前になっておりますが、ここがピークかどうかは分かりません。
上臈岩は目の前の岩の事なのか?その事も実は分かりませんでした…
ちなみにこの上臈岩のポイントにたどり着くにはこの鎖場を越えなければなりません。
特に難しい鎖ではありませんが両サイドが見事に崖なので、渡る際は注意しましょう。私も渡る時少しビビりました…
最後に間の上臈。何が間なのか?これも名前の由来が不明です。
隣を眺めると相変わらずの断崖が眺められます。しかし何度もこのような光景を眺めているので、もうそこまで感動しないのが少し残念。
上臈岩下部(下道ルート)
さて、駆け足で上臈岩の上部のポイントを紹介しました。一部行きそびれた場所もありましたがご了承ください。
下道は明確なルートが設けられておらず、地図のアプリにも記載されていないので、行かれる方は覚悟を持って進む事。距離的には短いですが、かなり不明慮な箇所が多く、ピンクテープを頼りに進む他ありません。また、下道にも途中案内看板が設置されているものの、正直分かりにくいので自分の感覚を頼りに進んでいきましょう。
ちなみに下道は2時間程度歩くそうです。


飛石回廊から時計回りに下道を歩いて行きます。
出だしからいきなり急な下り坂になります。しかも踏み跡が少なく、ピンクテープやロープが頼りです。見た感じ無理やり登山道を作った感じですね。


下っていくとロープ場もあります。
岩が濡れていて少し怖いです。ここは慎重に渡りたいところ。
暫く歩くと見上げるほど巨大な岩が出現します。
歩きながらだと自分がどこにいるのかよく分かりません。しかしあの岩のてっぺんも上道の一部だと思います。もし滑落したらここに落ちるとか?


鎖場も登場しますが、このレベルではそこまで苦労しません。
しかし、安心していられるのも束の間。
いよいよ下道の核心部に到着です。
核心部はロープのトラバースと長いロープ下りです。
トラバースの写真は渡り終えてから振り向いて撮影したものです。
ご覧の通り、崖にロープが垂れ下がっているだけで、下は吸い込まれるような崖になっています。崖に足をかける所が一切ないので、渡る時は非常に怖いです。
まぁ私がトラバース系の道が嫌いなだけかもしれませんが、それでもここは怖いと思います。
渡り終えると長いロープ下り。
ここは思ったほど怖くないので、しっかり握って下れば問題ありません。
このように、巨岩を眺めながら登り下りするスリル満点のロープ場です!
ちなみにですが、一応迂回道もあるみたいで、周囲を探してみたら発見しました!
もしトラバース、ロープ下り(登り)が無理という方は迂回道を利用しよう!迂回道は狭いのでこちらも慎重に進みましょう。
トラバースの真下の茂みに迂回路はあります。
核心部を越えると、いよいよ洞窟巡りに差し掛かります。
相変わらず分かりずらい道を進んでいくと…
岩壁にぽっかりと開いた穴を発見!中の窟という名の岩窟です。
不気味な雰囲気ですが、中はどうなっているのでしょうか?
奥行きはそこまでなく、むしろ籠っていたい空間になっています。
岩窟中央に石仏らしきものが写っていますが、実際はただの石で石仏ではありませんでした。
見上げると太陽の光が降り注ぎ、岩壁の上部からは少量ながら水が滴り、神秘的な光景に出会えました。なんだか乳岩峡の有名な洞窟を思い起こす光景です。
しかし乳岩峡と違って石仏が全く無く、信仰登山が行われた形跡も感じられませんでした。ここまで神秘的な空間だったら修験者も目を付けると思いますが、上臈岩には立ち寄らなかったのでしょうか?それともこの場所を発見できなかったから?
中の岩窟を過ぎると再び岩窟が現れます。
ん?今度は岩窟の中から滝のような音が聞こえますが…
恐る恐る岩窟の中に入ってみると、そこは巨大な空間と目の前には少量ながら滝が流れ落ちていました。
水量は少ないものの、岩窟内の為か流れ落ちる音がよく聞こえます。
天窓洞という名前の通り、見上げると岩と岩の隙間が開いており、光が差し込んできます。
奥行きもそれなりにあり、振り返ると入口はなかなかの大きさです。
また、目の前の岩壁に注目すると、滝上部が白くなっていますね。あれはちょうど流れ落ちる水が当たる事であのような光景になっていると思いますが、私には岩壁に浮き出る観音様に見えてしまうのですが…
よく磨崖仏と言われ、岩壁を掘って仏さまを立体的に表現したり、壁に直接仏様を描いたりしますね。しかし目の前の光景はまさに自然そのもので、人工的に描かれたものではない事は確かです。
写真では伝わりませんが、この岩窟もなかなか大きく、岩窟内に流れ落ちる滝が妙に神秘性を増しています。これも洞窟内を流れる滝の1つに認定してもいいと思います。
天窓洞の近くには他にも岩窟があり、天窓洞のすぐ隣には仏座窟というこれまた奇妙な岩窟があります。
無理やり進入しようと思えば行けると思いますが、ここはそっと眺めるだけにしました。しかし、奥が少し気になるところです。
定番の胎内くぐりもありました。
遠くから眺めると、これも凄い景観ですね。思わず足を止めて暫く眺めてしまいました。
最後の岩窟は間の窟という名の岩窟で、ここはまるでホールのような巨大な岩窟でした。
見上げれば天井も高く、何の変哲もないただの空間ですが、その壮大さに少し畏れを感じました。
岩窟巡りを終え上道へ向かう最後の道になりましたが、ここから先が特に不明慮で、集中して進まないとルートを外れる恐れがあります。ここはしっかりとピンクテープを頼りに進みましょう。テープを見失うとどこへ進んでよいか分からなくなります。
このような看板もありますが、イマイチよく分かりません…道なき道で鳳来湖へって、かなりヤバくないですか?遭難じゃん…


危険な不明慮をクリアすると、一気に急登になります。
ここを登りきると上道に合流するので、頑張りましょう。道も徐々に分かりやすくなってきます。
帰りは馬の背尾根
上臈岩の登山道は多く、帰りは馬の背方面で帰るのをおすすめします。
若干距離があるものの、馬の背は両サイドが切れたスリルのある登山道になっています。
しかし、道幅が広くて歩きやすく危険を伴うような道ではないので、ここは気楽に進む事ができます。また、景色もよく、立ち止まって眺めるのもいいですね。


馬の背を越えると、平坦の道から最後は急坂になるので、最後まで気を抜かないようにしましょう。
急坂を下ればキャンプファイヤー広場に到着します。
この広場の桜も綺麗ですね~🌸
ちなみに鳳来湖から上臈岩を眺めるとこのように見えます。
まるで西上州にあるテーブルマウンテンこと、荒船山のようにも見えますね!
鳳来湖は湖の半周を車やバイクで周る事ができるので、時間に余裕があればぜひ訪れてみてください。
鳳来寺と乳岩峡もおすすめ
鳳来寺と周囲の巨岩


新城市の史跡巡りでは鳳来寺がおすすめです。
鳳来寺周囲の山は至る所に巨岩が点在し、かつては火山活動が活発な場所の為、流紋岩や凝灰岩などの岩石が見られ、日本の地質百選にも選ばれたジオスポットです。
山中を歩くと、かつての修験道を思い起こす寺院跡や磐座が存在し、現在でもその霊気を感じる事ができます。特に鳳来寺境内の背後に聳える鏡岩はまるで堂宇を飲み込むような光景を成し、非常に見ごたえあるのでぜひご覧ください。


また、鳳来寺には徳川家康公を祀る鳳来山東照宮が鎮座され、社殿は本家の東照宮に劣らず、煌びやかな風貌の造りです。
日本三大東照宮とも称され、深山幽谷の鳳来山の地に祀られた家康公もぜひ参拝されてみてはいかがでしょうか。
愛知の秘境、乳岩峡
新城市には愛知の秘境と言われる乳岩峡が有名です。
乳岩峡は鳳来寺から更に奥まった場所に位置し、登山道から突如現れる巨岩群は見る人を圧倒させる光景です。その中に乳岩という天井部に乳房状の鍾乳石を成す洞窟が有名で、洞窟内には多数の観音像が安置され、かつてはこの場を霊場として訪れていた雰囲気が漂う空間になっています。
洞窟内には頑丈な階段が設けられ、現在は簡単に洞窟内に立ち寄る事が可能になっています。巨大空間を成す乳岩の洞窟は果てしない年月をかけて造られた、まさに自然の芸術品です。また、乳岩から先も登山道が続き、明神山へ立ち寄る事も可能になっています。明神山山頂からは南アルプスを一望できる絶景スポットになっているので、明神山登山と併せて訪れる事をおすすめします。
最後に
鳳来湖の背後に聳える岩山、上臈岩は危険な登山道ではありますが、断崖絶壁から眺める鳳来湖はとても壮大で見応え十分の展望です。
また、上臈岩の下部である下道は乳岩峡に劣らず神秘的な岩窟も多数存在し、上道だけでなく下道も巡る事をおすすめします。
岩場や不明慮な登山道が不安の方は、上臈岩周辺のハイキングコースも充実しているので、無理をせず自分に合った登山をしましょう。
上臈岩周辺には見どころが多く、最後に紹介した鳳来寺や乳岩峡もおすすめなので、併せて訪れてみてはいかがでしょうか。