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御座山登山|岩稜の大展望!栗生コースから日帰りで登ってみた!

梅雨の季節を迎えましたが、ここ数年異常気象のせいか梅雨らしい梅雨空は見られず、6月なのにすんなり登山を楽しめる事に少し異常を感じます。

そんな事を考えても登れる時に登ろう!と考えるのが私なので、6月の上旬に長野県佐久市の秘境山、御座岳を登りました。

御座山(おぐらさん)は標高2112mの長野、群馬、山梨、埼玉の県境付近に聳え、関東地方と中部地方にまたがる日本二百名山の山です。山名の御座はおぐらと読み、”くら”と読むので、想像ですが磐座から来ているのではないかと思い、実際に御座山の山頂は大きな岩塊で成り立つ山なので、恐らく信仰の山として開かれたと思われます。

今回も日帰り登山で考えていたので、定番の南相木村にある栗生登山口からピストンで登りました。

後半は岩場や鎖場も登場し、山頂付近は断崖の岩場になっていて、スリルを感じる場面に遭遇します。また、景色も素晴らしく、秩父の名山や遠くには北アルプス、すぐ隣の八ヶ岳は非常に見応えのある姿でした。

下山後は近くの滝や私の好きな懸造りの堂宇も発見したので、併せて紹介したいと思います。

御座山、栗生登山口のアクセス

 

栗生川沿いにある、おぐら山荘から御座山登山入口の林道があり、林道の終着点に駐車スペースがあります。

左の写真に写っている建物がおぐら山荘です。ここを入ると御座山登山口への林道に繋がります。

おぐら山荘住所:〒384-1211 長野県南佐久郡南相木村栗生5141-1

登山口にこのような駐車スペースがあります。

トイレはありませんので、事前に済ませましょう。

栗生登山口~不動の滝

登山口が駐車場になっているのですぐに登山開始ができます。

入口には有難いことにルートの説明看板とその隣にはおすすめ温泉の宣伝までされています。

コース案内の看板ですが、見るとかなり詳しく書かれ、手書きで書かれているのがいいですね!ここまで凝ったコース紹介はなかなか見られないと思います。コースタイムものぼりとくだりの時間も書かれているので安心ですね。

スタートからいきなり急登かと思いましたが、暫くは緩い登りの登山道が続きます。

6月上旬ですが、山はまだまだ新緑の美しい木々で溢れています。ほどよい登りなので、自分のペースでゆっくり登りましょう。

登山道の右側を覗くと川が流れています。ここから先には不動の滝という場所があるので、ひょっとしたら滝から流れた川かもしれません。

よく見ると岩や倒木が多数点在しているので、近づかない方がよさそうです。いや、近づく事はないか…

登山道には途中、岩が多く転がっている箇所もあります。特段危険箇所はありませんが、歩く際は注意しましょう。また、苔のこびりついた石や岩も多く、こちらは見ていて和みます。

木漏れ日が気持ちよく、ここまで気持ちのよい登りが続きましたが、暫くすると遠くに滝らしきものが見えますね。ひょっとしてあれが不動の滝でしょうか。

登山口で見た看板には滝の30m程下方で沢を渡ると書かれていました。

恐らくここがその場所です。これは沢渡りと言うのだろうか疑問に思いところ。一歩で沢渡り完了です!

沢渡りを終えると不動の滝に到着します。

滝は巨大な岩壁から流れ落ちる形式で、高さはあまりありませんが、幅の広い滝になっています。

水量はイマイチなものの、近づくとそれなりの量の水が流れ落ちています。

不動の滝と呼ばれているのは、滝のすぐ近くに不動明王が安置されていたからこのような名前になっていますが、実は2019年に洪水で流されてしまったそうです。

不動明王が祀られていたので、やはりこの山も山岳信仰として開かれた事は間違いなさそう。滝もちょうど滝行ができそうなほどの大きさです。

この滝も私の好きな裏見の滝状になっていたので思わず手を伸ばして滝に触れてみました。ここで滝行したら気持ちよさそうですね。

不動の滝~避難小屋

不動の滝を通り過ぎてもまだまだ登山道は続きます。

所々見上げるほどの巨大な岩が出現しますが、基本歩きやすい道が続いていきます。

途中、登山道の真ん中に堂々と倒木があります。

地図にも倒木と書かれた箇所があったので、恐らくそれがこの場所だと思います。

山頂まで500mと書かれた看板がありましたが、本当に500mなのか怪しいです。

そしてここに来て初めての鎖場が登場です。

地図には核心部と書かれていましたが、果たしてどの程度の鎖場なのか、お手並み拝見と行きましょう。

核心部の割に、そこまで苦労する鎖場ではありません。

鎖以外にも掴むところは多く角度もそこまで急ではないので、三点確保しやすい鎖場になっています。

鎖場付近にはツツジが咲いていました。6月上旬なのにまだ見られるのですね!

ただ油断は禁物です。

特に帰りは下りなので、しっかりと見極めながら下山してください。

鎖場を登ると、一旦展望の開けた所に到着します。

ここからは瑞牆山や金峰山など、奥秩父の名山を眺める事ができます。金峰山の五丈岩も確認できました。

その後も鎖場は続きますが、核心部は過ぎたので、そこまで難しい鎖場はありません。

鎖場を越えると再び安定した道に戻ります。

そして前御座山に到着。

ここからは特に展望はありませんが、標高2000mを越えたところになります。

前御座山から先は道が細くなり、途中やせた尾根の箇所も登場します。

特段危険ではないなので、スムーズに進めます。

そして再び鎖場が登場します。

ただ、ほとんど鎖をつかまなくても進めるので、ここは難なく通過できます。

さて、ここまで来れば山頂までもう少しです。

大きな岩が時折顔を覗かせますが、基本登りやすい道になっています。

暫くすると建物が見えます。あれは恐らく避難小屋ですね。

避難小屋ですが、小屋自体が大きく普通の山小屋のような感じになっています。普通に山小屋として営業していそうな雰囲気もあります。

小屋の周辺にはご覧の通りシャクナゲが咲いていました!

御座山はシャクナゲの群生が見られ、ちょうどこの時期に見頃を迎えていたので、綺麗なシャクナゲを見る事ができました。すれ違いの登山者からもシャクナゲは咲いていましたか?という質問も受けたので、御座山はシャクナゲの有名な山である事が分かります。

御座山山頂エリアの岩場

さて、避難小屋から先はいよいよ山頂エリアになり、ここから先は岩稜歩きになります。

茂みの向こうには青空が見えますが、いよいよ岩稜歩きが始まる予感がします。

そして茂みを抜けると目の前には巨大な岩稜が現れました!

最後はここを渡り歩かなければならないので、注意しながら歩きましょう。

横を眺めると、既に絶景が広がっていますが、岩稜は崖になっているのでよそ見は厳禁です。しっかり道を見極めながら進みましょう。

いきなり八ヶ岳が見えました!これは驚きです。

歩きにくい箇所は基本有りませんが、道幅が少し狭い箇所もあり、迫力満点の岩稜歩きです。

下を覗いてみるとこんな感じで、落ちたらどこまで落ちるのか分からず、ゾッとします。

岩稜歩きはそこまで長くはありません。暫く進むと奥に標識が見えてきます。右は茂みで左は相変わらず崖になっています。

御座山山頂からの大展望

スリル満点の岩稜を歩き終えると御座山と書かれた標識に到着します。ここが山頂です。

山頂には標識の他、祠が一基置かれています。祠の後ろには昭和55年と書かれ、意外にも最近設置された祠ですね。

さて、展望ですがまず目の前に広がるのは八ヶ岳連峰です。編笠山から奥の蓼科山まで横一列に並び、一枚に収めるのに苦労します。それにしても八ヶ岳は眺める場所によって違うのが面白いですね。

その左奥に聳えるのは南アルプスです!

真ん中に聳えるのは国内第二高峰の北岳ですね!右には甲斐駒ヶ岳と鋸岳がよく見えます。また、奥に見える雪山は…塩見岳とかでしょうか?

更に左を向くと奥秩父の山々が見えます。

断崖の向こうに瑞牆山、金峰山の山々が並んでいます。あちらはさすがに雪は解けていますが、まだ雪は残っているのでしょうか?気になります。

特に正面の展望はよく、北アルプスもほとんど眺める事ができます。

最初眺めた時に思ったのですが、手前の岩山が凄く気になります…

地図にはそそり立つ見事な岩峰しか書かれておらず、あそこまで登れるのかどうか判断できません。しかし、見れば見るほど奇妙な岩峰ですね!

拡大すると、歩けなくなさそうな岩稜になっていて、もしあそこを歩いたら相当怖いだろうなぁ~って思いますね。でも歩いてみたいのが本音!

浅間山方面もよく見えます。

独立峰ですが、意外にも後方に山が連なっているのですね。

御座山は西上州に近く、北を向けば群馬方面の山もよく見えます。ひょったしたら妙義山も見えるのかな?

拡大すると槍ヶ岳もはっきり見えます!

左の山は蓼科山です。

6月上旬ですが北アルプスはまだまだ雪山です。あと一ヶ月くらい経てば一気に雪が無くなるのでしょう。

目を凝らすと妙義山も見えました!あちらは表妙義ですね。

名勝、御三甕の滝

下山後は清里方面へ向かおうと思いましたが、御座山から清里まで地味に距離があるので、途中に何か面白そうなスポットはないかな?と探していると…名勝、御三甕の滝という景勝地に出会いました。御三甕と書いておみかと読み、昔、この地におみかと言う美しい女性がある家に嫁いだそうで、悲しい事に姑のいじめに遭い滝に落とされてしまったそうです。この伝説から御三甕の滝と呼ばれるようになったそうです。

ここから遊歩道を下る形になります。

恐ろしいエピソードによって名付けられた滝は三段の滝になっており、一番大きいのが真ん中の滝で、遊歩道からよく見えます。

この滝は遊歩道から見えるのですが、実は洞窟内から眺める事ができ、しかも薄暗い洞窟内から眺めるのがベストになっています。

その洞窟がこちらで、道路入口から遊歩道を3分くらい下った所にあります。

中は暗いですが、この洞窟は入ると自動に明かりが点く仕組みになっていて非常に有難いです。

そして洞窟からはこんな感じで滝を眺める事ができます。遊歩道の方がより近くで見られますが、滝全体を眺めるにはこの洞窟から眺める方がいいでしょう。

滝壺周辺の岩壁が大きく迫力あります。

洞窟の窓には祠がありました。きっと滝を御神体として崇めていたのでしょう。それともおみかさんを偲ぶためでしょうか。

洞窟は奥まで続き反対側の遊歩道まで繋がっています。しかし洞窟というよりこれは隧道ですかね?鉱山の採掘で使用されたような雰囲気が漂います。

洞窟を抜けると橋があり、ここからも滝が見えますが、一部しか見えません。やはり先ほどの場所が一番よく見える事になります。

奥の遊歩道を少し歩きましたが、滝が見えるポイントは無く、ただ道が続いているだけでした。どこまで続いているのかは分かりませんでした。

秘密の懸造り円通閣厄除観音

御三甕の滝から北に向かうと道路沿いに立派な堂宇がありました。道路から眺めると岩壁に密接しているように見え近づいてみると投入れ堂のような構造になっています。

経窟山円通閣が正式名称で、本尊が厄除正観音なので厄除観音とも呼ばれているそうです。

この堂宇も見事に背後の岩壁に接しており、回廊を歩く事ができます。

下部を見ると若干ですが懸造りの構造をしていますが不安だったので、懸造りに詳しい方に訪ねると懸造りで間違いないと返答が来ました。

よく見ると柱の下に石が敷かれ、見事なバランスが取れていますね。

柱の部分が短くても立派な懸造りです。

不安定そうなイメージでしたが、回廊はしっかりしていて修繕もしっかりされている様子でした。きっと周辺の方々の支えにより今の姿が保たれているのですね。

由緒には本尊は清水寺から奉持したと書かれており、懸造りになっているのも清水寺を模した可能性があります。懸造りは厳しい山岳修験の行者の為に建てられたものが多いですが、このようなパターンも多いかもしれませんね。

ちなみに、厄除観音からは先ほど登った御座山がよく見えます。

パッと見て何に見えますか?

実はガイドブックを読んで分かりましたが、御座山は横を向いたゴリラの顔によく似ているそうで、実際に眺めると確かに、ゴリラと言われればゴリラに見えます!

仰向けに寝転がったゴリラの横顔です。

最後に

御座山は奥秩父の山と八ヶ岳の間にひっそりと聳える山ですが、2000m級の展望のよい山で、遠くには北アルプスの山々も眺める事ができます。また山頂付近は岩稜になり、スリル満点の登山道も味わえ、岩場好きにはおすすめのコースになっています。

更に御座山はシャクナゲの群生が咲き誇り、6月上旬の梅雨の時期にちょうど満開を迎えるので、天気を見計らって訪れるのも楽しみの1つです。

清里や佐久市、軽井沢にも近くいので早めに下山できれば観光をする事も可能なので、登山だけでなく下山後にどこを訪れるのか?計画される事もおすすめします。