
9月の半ばは大菩薩嶺に訪れました。
大菩薩嶺は山梨県甲州市の背後に聳える標高2056mの山で、登山口から山頂までの距離が短く、ほどよい距離なので初心者の方にも登りやすく、日帰り登山に適した百名山になっています。
特に大菩薩峠から山頂までの稜線は素晴らしく、富士山を始め南アルプスや甲府盆地を眺めながら歩く景色は圧巻です。
また、大菩薩嶺の名前には大菩薩と、いかにも宗教的に感じますが、甲斐源氏の祖、新羅三郎義光が後三年の役の際、木こりの軍神の導きにより無事に山を越える事ができ、軍神に感謝し、「八幡大菩薩」の名を唱えた事に由来する説があるそうです。
伝説が本当なのかは分かりませんが、山頂付近には賽の河原や古めかしい五輪塔などもあり、信仰登山として栄えていた様子が伺えます。
由来はこのくらいにして、今回は登山口である上日川峠から大菩薩峠、大菩薩峠から山頂を目指し、帰りは唐松尾根を下るコースを歩いたので、登山道の様子と山頂周辺からの景色を紹介します。
大菩薩嶺のアクセス、駐車場
中央自動車道、勝沼ICから車で約55分。
登山口周辺には無料駐車場があります。登山口に近い上日川峠第1~第3駐車場は台数が少なく土日祝日はすぐに満車になるそうなので、満車の際は登山口から徒歩約10分の第4駐車場を使用するとの事です。第4駐車場は300台ほど駐車可能です。

私は第2駐車場を利用しました。

トイレは第2駐車場のすぐ隣にあり、このトイレは24時間利用可能です。
上日川峠~大菩薩峠


前日に登山口にある駐車場で車中泊し、起床後すぐに登山開始です。
ロッヂ長兵衛のすぐ隣が登山道入口になっています。
有難いことに山頂までの目安の時間も書かれていました。


出だしは平坦な道が続きます。
実は最初の方は道路沿いを歩く道で、すぐ下には道路が確認できます。
ぶっちゃけ道路を歩いてもよさそうな感じになっていますが登山なので土の上を歩きたいです。

20分くらい歩くと山小屋に到着します。
ここが福ちゃん荘という場所で、宿泊の他食事やお土産も多数販売されています。
メニューも多そうで、登山の休憩にも最適な山小屋になっています。

ところで、福ちゃんとはどのような意味なのか少し気になりますね。
ちなみに福ちゃん荘オリジナルのワインも販売されていました。登山口のロッヂ長兵衛や先にある大菩薩峠にある山小屋にもワインが売られています。
さすがワイン大国山梨!

さて、小休止した後は早速大菩薩峠へ向かいましょう。
トイレを越えると…

今は廃業になった富士見山荘があります。
まだまだ使えそうな山小屋ですが、現役時代はどのような山小屋だったのでしょうか。

途中、分岐点がありますが、ここから先はバリエーションコースになっています。
距離もこちらの方が短くここを歩けば賽の河原まで一気に到着できるそうです。
しかし、私は大菩薩峠に寄りたいので、今回はスルーという事にします。
バリエーションコースも気になるけどね。

旧道をスルーし、大菩薩峠までの道を進んでいきます。
ここからは暫く平坦な道が続き、非常に歩きやすくなっています。

そして、ここも山荘でしょうか?
地図で確認すると、勝緑荘という山小屋らしいですが、こちらは営業しているのでしょうか?

山小屋から先は鬱蒼としたコースになります。
静かな道で、今のところ緩やかな登山道が続きます。


暫くすると…
苔の付いた岩が多数見られるポイントに到着します。
この場所だけ妙に苔の付いた岩が多いですが、よく見ると川が流れているのが分かります。


苔を過ぎた後も緩い登りが続きます。
大菩薩峠までは急登りをするような道は特にありません。

大菩薩峠直前になると徐々に視界が開けていきます。
見上げると、山頂への道のりである尾根も少し見えてきます。


そして大菩薩峠手前の山小屋に到着しました。着いた時にちょうど山小屋が開いた時間なので、お土産等を見る事ができました。

この山小屋にもオリジナルワインが売られていました!
しかし登山をしながら買うには荷物になってしまいますね。山小屋に泊まった時に飲んだ方がよさそうです。
山頂までの素晴らしい稜線歩き

大菩薩峠に到着。
ここからようやく展望の開けた尾根を歩いて行きます。

大菩薩峠からは富士山がはっきり見えるようになります。
また、手前には大菩薩湖も姿を現し、いい写真が撮れます!

山頂付近からは見えませんが、反対側の山々もここからはよく見えます。
あちらは秩父方面の山でしょうか?

岩がゴロゴロと多いですが、決して歩きにくい道ではないので簡単に進む事ができます。

一旦下り、下った先には賽の河原があります。

意図的に積み重なった石が何ヶ所もあります。この賽の河原というのは本当に宗教的な意味で積み重なれたのか気になりますね。

賽の河原から先も美しい稜線が続いています。
やはり標高2000m近くになってくると雰囲気が変わってきます。

賽の河原以降も歩きやすい道が続き、時折岩の多い場面に直面しますが、基本歩きやすく景色もいいので、楽しく歩く事ができます。

山頂目前にこんなピークがありました。
標高2000m地点と書かれた標識が立てられています。
西暦2000年に設置されたらしく、この標識はなるほど!と思いました。
このような標識は他の山にもありそうですね。西暦2000年には多くの方がここで記念撮影をしたのでしょうか。

標高2000mからの光景。
目の前には素晴らしい雲海が広がっています。富士山の五合目からの光景に少し似ています。

振り返ると今まで歩いてきた稜線も見えます。穏やかな稜線ですね。

標高2000m地点を越えると山頂はもうすぐそこ!
最後まで美しい稜線を歩きます。

そして、山頂ではありませんが雷岩というポイントに到着します。
ここが一番の展望ポイントで、先ほどの大菩薩峠と景色は変わりませんが、一番標高の高い場所で絶景を眺める事ができます。
正面左奥には富士山と大菩薩湖がよく見えます。やはり目立ちます。

正面は甲府盆地と奥には南アルプスの山々が見えます。
あいにく南アルプス方面はガスっているので、はっきりと姿は見えませんが、甲府盆地の町の様子が確認できます。うっすらとかかる雲海も素晴らしいですね!


残念ながら背後は木々により景色は見えませんが、辛うじて奥秩父の名峰、金峯山らしき山が確認できます。
恐らくですが、ちょうど五丈岩っぽい岩が見えるのですが…いかがなものでしょうか?
そしてその背後には八ヶ岳らしき姿も確認できます。
もう少し展望が開けていれば有難いですけどねぇ~

展望ポイントの雷岩は足元が不安定の為、景色を見る時は注意しましょう。

実はここが大菩薩嶺の山頂ではなく、山頂はもう少し歩いたところにあります。
山頂なので景色がいいと思いきや、実は全く景色は見えない山頂になっています。スルーするのもありですが、せっかくなので立ち寄りましょう。

先ほどの雷岩からほんの5分~10分くらいで到着します。

緩やかな登りなので安心して進む事ができます。

ここでラッキーな出会いが!
なんと、鹿さんに遭遇しました!
必死に草を食べている様子で、あまり警戒しているように見えないのですが…

近づくと逃げるかと思いきや、意外にも逃げるそぶりは見せず、むしろ近づいてきました!この子は人馴れしているのか?
まぁ野生の鹿さんなのでそれはないと思いますが、野生の鹿は大概は逃げたり、距離を置いてこちらをじーっと見る事がほとんどですね…
しかしこの子は警戒心があまりにもなさすぎるように感じました。
少し触る事もできましたよ!

そしてあっという間に大菩薩嶺の山頂に到着。
物の見事に展望は無く、標識周辺は木々に囲まれています。
展望の無い百名山は珍しく、大菩薩嶺はその内の1つですね。
しかし、来る人みんな標識の前で記念撮影する人が多かったです。
大菩薩嶺山頂~上日川峠

さて、ここからは再びロッヂ長兵衛へ向けて進みましょう。
帰りは唐松尾根を下るコースを選択。
こちらも最初は景色のよい道になっていますが、大菩薩峠の尾根に比べて急な坂道になっていて下るには注意が必要です。

暫くすると展望の無い道になり、相変わらず急な坂道が続きます。
意外にもこの尾根を登る人が多く、途中何度もすれ違いました。


急下りを終えると歩きやすい道になります。
道幅も広く、時折太陽の陽も降り注ぐので、居心地のよい登山道でした。

そして再び福ちゃん荘に到着。
帰りには山小屋も開いていて、お土産や軽食コーナーも営業されていました。

9月なのでまだまだ暑く、帰りにアイスを食べました。
写真では分かりませんが、アイスはキンキンに冷えていて美味しかったです。

福ちゃん荘オリジナルワインも発見!
ワイン好きの方はつい買ってしまうのではないでしょうか?

無事に登山口まで戻って参りました。
改めてロッヂ長兵衛を見ると、オシャレな山小屋になっています。

正面のメニューにコーヒーが書かれていました。
汗だくで一刻も早く冷たいものが欲しかったのですが、何となくコーヒーが飲みたい気分だったので注文する事にしました。

こちらの山小屋でもワインがずらりと並んでいます!
ラベルもオリジナルワインらしく、山小屋名が書かれていました。

本日のコーヒーを注文しました。
出されたマグカップが非常にオシャレで、つい写真を撮りたくなりました。
マドラーも独特な形で、入れ物もいいデザインですね。
自分でお湯を沸かしコーヒーを作って飲むのもいいですが、山小屋のコーヒーもなかなか美味しく、特に自然豊かな中でのコーヒータイムは非常に癒されます。
最近は登山の途中でも山小屋でコーヒーを飲む癖がありますw
絶景を眺めながら飲むコーヒーは最高に美味い!
ほったらかし温泉は超おすすめ!

大菩薩嶺は日帰り登山なので登り時間も短く下山後は少し余裕があると思います。
そんな余裕のある方はぜひ「ほったらかし温泉」へ訪れる事をおすすめします。
ほったらかし温泉は大菩薩嶺のちょうど真反対に位置し、山梨県笛吹川フルーツ公園の上にあり、標高の高い露天風呂の施設になっています。


標高は約700mあり、何と言っても展望が素晴らしく、温泉に浸かりながら甲府盆地を始め富士山や南アルプスの山々を一望できる最高の露天風呂になっています。
また、営業時間も夜遅くまで開いているので、甲府盆地の夜景も楽しめる何とも贅沢な温泉施設として、全国でも有名な絶景露天風呂の1つとして人気を馳せています。
初めて訪れた人なら誰もが感動する事間違いなく、また来たいと思える温泉なのでぜひとも大菩薩嶺を登った後は「ほったらかし温泉」へ足を運んでみて下さい。

温泉以外にも様々な食事施設も充実し、特に温玉揚げは最高に美味しいです!
その他にも、ほったらかし温泉でしか味わえないグルメもあるので、併せて楽しんでいただければ幸いです。
【公式サイト】
最後に
いかがでしょうか。
大菩薩嶺は最後の大菩薩峠から山頂にかけて続く稜線が特に素晴らしく、絶景を眺めながら美しい稜線を歩く事ができます。
登山口から山頂までは距離も短く、日帰り登山にはちょうどよい歩行時間になると思います。また、下山後は時間に余裕があれば、ほったらかし温泉へ足を運ぶことをおすすめします。
大菩薩嶺からの絶景だけでなく、ほったらかし温泉から眺める絶景も素晴らしいので、ぜひ登山と温泉の両方から絶景を堪能してみてはいかがでしょうか。