秋の深まる11月の中頃、愛知県のとある渓谷を訪ね今回も同じく車で一人旅に出かけました。
今回は愛知県にある、長篠の戦いで有名な新城市を訪れ、自然の観光部門として有名な乳岩峡を見学し、せっかくなのでそのまま乳岩峡の奥に聳える明神山まで歩く事になりました。
乳岩峡は国の名勝天然記念物に指定され、「乳岩」と呼ばれているのは、洞穴の天井にぶらさがった鍾乳石がまるで乳房のような形から乳岩と名付けられ、この近辺も乳岩峡と呼ばれるようになったそうです。
これらの岩は火山活動によってもたらされた凝灰岩が長い年月の浸食によって形成され今の姿を成し、その姿は見る者を圧倒するような光景で、まさに芸術品と言っても過言ではないと思われます。
写真で何度か拝見した際に、この岩は圧倒されるに違いないと確信し、今回ようやく訪ねる事ができましたので、乳岩峡の素晴らしき奇岩とその奥に聳える明神山からの絶景を合わせてお伝えしたいと思います。
乳岩峡のアクセス、駐車場
アクセス
新東名浜松いなさJCTから三遠南信道方面へ鳳来峡ICを下りてから約5分で無料駐車場に到着します。
電車の場合はJR三河川合駅から徒歩45分。
駐車場、トイレ
乳岩峡の遊歩道入口付近にも駐車場はありますが、遊歩道入口から徒歩10分程度の所にある無料駐車場がおすすめです。
この駐車場は県道424号、鳳来湖方面へ向かう途中にあります。(上の地図の印)
トイレ
トイレは遊歩道入口から歩いて数分の所にあります。
24時間利用可能、洋式の水洗式で綺麗なトイレでした。
無料駐車場~乳岩峡入口
もっと近くに駐車場はありますが、有料かつ曜日指定があるので少し入口まで距離のあるこの無料駐車スペースから歩きましょう。
駐車場から分岐点まで暫く道路を歩きます。
4、5分程で分岐点に到着し、ここを乳岩峡方面へ歩きます。
橋を渡り左に曲がると歩行者専用の道路に差し掛かります。
以前は車も入れたようですが、現在は侵入禁止なので注意しましょう。
暫くは林道を歩いていきます。
平坦で車の心配も無いので、ここはゆっくり歩けます。
隣には乳岩川が流れていますが、妙に水量が少なく、川底が見えています…
暫く雨が降っていなかったのか、それとも元からこのくらいの量なのかは分かりません。
なんか不気味…
途中なにやら石仏群と、奥に小さなお堂がありました。
幟には豊凰二十一弘法大師と書かれており、空海の事なので真言宗関連のお堂でしょうか?
しかし、豊凰は鳳凰の事なのが分かりませんが、乳岩峡の近くに鳳凰寺という修験系の寺院があるので、ひょっとしたらそれに関係があるのかもしれませんね。
おや?
途中に水場がありました。
ご丁寧に柄杓まで用意されていて有難いですね。
乳岩山から先の明神山まで距離があるので、水分に不安があればここでしっかり補充したいところです。
水場から暫く歩くと、先に何やら入口のようなものが見えますね!
遂に到着でしょうか?
そしてようやく入口にたどり着きました。
入口には24時間利用可能な綺麗なトイレがあります。
トイレの周辺は広いスペースになっていて、かつてはここが駐車場だった名残みたいですね。現在は駐輪場として機能したスペースになっています。
それにしてもトイレ上部の紅葉が綺麗ですね。
乳岩峡入口~乳岩山
さて、ようやくここから本格的な道のりとなります。
乳岩山まで道は整備されているものの、登山道とほとんど変わらないので、軽装で臨むのは極力控えましょう。
スタートからいきなり、削られた地面が現れます。
これは桟敷岩と言い、昔はここが河床だったみたいです。
横を見ると現在の河床が見えます。
かつては相当な激流で河床を削り、隆起した事によって現在の姿になったそうです。
それにしても、滑り台のような傾斜になっていますね。
これらの流紋岩質の凝灰岩は1500万年前の火山から噴出したものらしく、1500万年前と言うと、ちょうどユーラシアから日本列島が分離したくらいの頃で、更に世界最大級のカルデラを誇る熊野の大噴火もこの頃だったそうですね。
そんな日本列島の激動の時代に出現したこれらの岩を歩くなんて、なんだか恐れ多いというか感動します!
地面をよく見ると、所々削られた箇所や不自然にゆがんだ場所も確認できます。
この辺は楽しみながら歩けますね。
そして、暫く進むと、恐ろしいほど碧に輝く箇所がありました!
どうやら窪みに溜まった水らしく、透明度が抜群で、吸い込まれそうなほど美しい輝きを放っていました。
見た感じそれなりの深さもあるようですね…
川沿いを終えるといよいよ本格的な登山道に入ります。
乳岩山まではそれほど遠くはありませんが、途中足場の悪い箇所もありますので注意しながら進みましょう。
途中、人為的に作られたような石段もあります。
鬱蒼とした木々に囲まれ、修験道的な雰囲気も醸し出されていますね。
所々このような巨岩も転がっており、思わず目を奪われる光景もちらほら見られます。
岩の上には木も生えていて、相当な年月が経っている事が分かります。
その後も登るにつれ、巨大な岩が多くなっていきます。
岩には苔がこびり付き、荘厳な雰囲気が漂います。
鉄製のハシゴや橋も途中に見られます。
この橋は大きくカーブを描いていますね!
何故か最初は細い石で出来ていて、一人分の幅しかありません…
この橋から見上げると、巨大な岩山が見えますね!
どうやらあれが乳岩みたいで、今からあれを登りに行く事になります。
しかし、あんな岩山果たして登れるのか?と疑問にしか思えませんが…
橋を渡り終えると不動明王像が目立ってきます。
やはりこの一帯も山岳修験の霊場として開かれていた事は確かな様です。
まぁあんな恐ろしい岩山を眺めたら何かを感じずにはいられないでしょうね。
乳岩まであと少し。
この鉄製の階段を登ればすぐに乳岩入口になります。
大迫力!乳岩山の奇岩、洞穴巡り
さて、いよいよ乳岩峡のメインである乳岩に向かいたいと思います。
先ほど歩いてきた道から左に行くと乳岩に到着し、奥は明神山方面になります。
ここまでの歩行時間は無料駐車場から40分、下のトイレから15分くらいでしょうか。
私は途中止まったり、写真を撮ったりしたので、トータル50分くらいかかりました。
さぁここから乳岩へ向けて登りが始まります。
乳岩の付け根までは階段や岩混じりの坂を登ります。
特段危険な箇所は無くすんなり進めると思います。
暫く進むとこのような看板が立てられています。ここからあの巨大な岩山である乳岩の内部に潜入します。
図の通り、時計回りでぐるり一周する形になっています。
昇り口へ向かうと、側面に巨大な岩壁が現れます。
見上げても全体を見る事は出来ず、相当な大きさの岩である事が分かります。
そして遂に階段コーナーに差し掛かりました。
まさに、岩と岩の間を渡り歩くように設置され、迫力満点の登山道になります。
最初は階段ですが、途中からハシゴ状になっているので、登る時は慎重に進みましょう。
ハシゴはしっかりと固定されているので、安心して登る事ができます。
しかしよくこんな所にハシゴを設置したものですなぁ。
まさかハシゴの前は鎖場だったのでしょうか?
もしここが鎖場だったら相当ハードな登りになりますね。
そう考えると丈夫なハシゴを設置してくれた事に感謝しなければなりません。
振り返るとこんな感じ。
登っている時は恐怖感はそれほどではありませんが、振り返ると意外にも高度感があり、すこしビビりますね。
ハシゴを登り進めると、おや?
なんと!物凄い大きな岩が挟まっているではありませんか!!
ここが先ほどの図で言う通天洞という場所でしょうか?
岩の挟まり具合が何とも絶妙で、手前だけではなく奥にも巨大な岩が見えますね。
その手前にさり気なくハシゴが架けられており、登っている最中に崩れないか凄くビクビクしますねぇ…
ビビっててもしょうがないので例のハシゴを登りますが、ふと見上げると今にも崩れ落ちそうな巨大な岩がプレッシャーをかけてきます…
プレッシャーもそうですが圧迫感が半端なかったですね。
生きた心地はしませんが、それなりに楽しめる場所で何よりです。
と言うのも、ハシゴはしっかりとしていて、特に危険箇所も無く、ただハシゴを登るだけなので、特段登山の技術は必要なく通過できるので安心してください。
まぁ恐怖心に勝てるか勝てないかの話ですね。
ここで振り返ってみると、通天洞はやはり洞窟のような構造をしていますね。
修行の場という感じもします。
怖い通天洞の階段を登り終えても暫く階段は続き、先ほどの巨大な岩を今度は見下ろせるポイントがあります。
奥の方に行けば先ほどのハシゴも見えるだろうが、さすがに怖すぎてのぞき込む事ができません…
通天洞を越えると視界の広がる所に出ます。
今まで展望が無かったので、気持ちいいです!
さて、通天洞を越えても岩壁沿いの道を歩かなければなりません。
しかも所々階段やハシゴも登場します。
そして次の見どころである通天門に到着です。
見上げるとそこには巨大なアーチを描く石門がありました!
余りにも巨大で、門全体を写す事はできません。
恐らく元は巨大な岩壁だったのだろうが、ものの見事に門として姿を成しています。
まるで登山道の一部の為に削ってくれたのでは?と思う程絶妙で、一体この姿になるのにどれくらいの年月をかけたのでしょうか。
ちなみに、これを見た瞬間、妙義山の石門巡りコースにある石門を思い出しましたね。
確か妙義山の石門もこのような形をしていたと思いますが、大きさ的にはこちらの方が断然大きいです。
巨大な通天門を潜ると下りに差し掛かります。
今まで登りが続き、ちょうど通天門が山頂付近だったという事ですね。
暫くすると、何やら岩壁にぽっかりと穴が見えてきます。
いよいよ乳岩洞でしょうか?
最初に現れたのは乳岩洞の隣にある目薬岩です。
乳岩洞より小規模と書かれていましたが、実際にはこちらも深く削られた岩窟状になっていて、手前には石仏達が安置されていました。
岩窟の最奥まで行こうと思えば行けると思いますが、滑ると大変危険なので途中まで登りました。
隣の乳岩洞の名前の由来はありますが、こちらの目薬岩の由来は書かれていませんでしたね。
しかし、何で目薬岩なのか?
目の病が治る神様が祀られているのか?それとも目薬なので、目の病に効く水が湧いているとかでしょうか?謎は深まるばかりです。
穴はそれほど深くありませんが、石仏とケルンのようなものもいくつか見られます。
目薬岩えお越えると、いよいよ巨大な岩窟の乳岩洞に到着します。
入口には鉄製の階段があり、ここから先とんでもない光景が待ち構えている雰囲気を醸し出しています。
階段の途中から見上げると、既に威圧感半端ない巨岩がお出迎え!
正面には物凄い大きな穴が開いています。
階段を登り進めると、正面にぽっかりと暗い岩窟が見えます。
ここから先に進んだら飲み込まれるのではないか?と思う程恐怖心が湧いてきます…
そして遂に階段を登り切り振り返るとそこはまるで、異世界への入口のようなとんでもない洞窟の入口が現れました。
岩窟の内部から外を眺めると、秘境感溢れる光景が広がり、ここは本当に愛知県なのか?と思う程、壮大な自然美が待っていました。
しかし、こんな岩窟どのようにしてできたのだろうか?
ただの浸食だけでなく、何度か岩自体が崩落し、徐々に削られて今の姿になったそうですが、今後の崩落の心配は無いか?そんな事を考えながらボケーっと眺めてしまいました。
ちなみに奥には乳岩川が作った渓谷である乳岩峡も見え、鋭いV字谷も観測できます。
さて、内部ですが、中は恐ろしいほど広い空間で、階段から左右に通路が広がっています。
先ほどの目薬岩と同様に石仏が綺麗に並べられています。
やはりここもかつての山岳修験としての霊場である事は間違いなさそうですね!
今は鉄製のしっかりとした階段が設置され、苦労することなく内部に入れますが、かつてはここまでよじ登り命がけで内部に潜入されていたとい思われます。
よく見ると石仏の前の通路は明らかに整備された造りになっていますね。
かつては傾斜の岩場でこれらの石仏と向き合っていたのでしょうか?
向かって左も同じように石仏が並んでいます。
天上を見上げると巨大な岩壁になっていて、よく見るとぶら下がった岩も確認できます。
これらは鍾乳石で、凝灰岩の中の石灰分が溶けてできたものだそうです。
その形が乳房を思い起こされるので、この岩窟が乳岩洞と呼ばれるようになったとか。
この後明神山へ向かいますが、ぶっちゃけもうこれだけで満足しちゃいましたw
さて、メインである乳岩洞の入洞を終え、スタート地点へ戻りましょう。
ちなみに、ここが乳岩洞入口の分岐点になっています。
看板が無いのでスルーしないようにしましょう。
乳岩洞から細い道を下って行くと、先ほどのスタート地点の看板に戻ります。
1周20分と書かれていましたが、ここに再び到着するのに40分くらいかかりました…
確かに歩行距離と時間は短いですが、見学時間を含めるとこれくらいになりますね。
乳岩山~鬼岩
さぁ乳岩山を終えたので、ここから明神山へ向かいましょう。
その途中にある鬼岩というのも気になりますね。
ここから先は暫く急登も無く、比較的歩きやすい登山道が続きます。
変わり映えの無い箇所もあり、途中から少し飽き気味になりますが、そこは辛抱です。
所々巨岩も登場します。
このような巨岩を見るとつい触ってみたくなりますね。
その後は再び乳岩川沿いを歩く事になります。
それにしても川の透明度が高く、もっと深ければ淡いエメラルドグリーンに輝いているのでは?
順路を頼りに進んで行きます。
ここからは少し薄暗くなり、いよいよ鬼岩に近づいて来た感がありますね。
鬱蒼とした登山道を暫く歩くと、突然目の前に大きすぎる岩が現れます!
どうやらこれが鬼岩みたいですね。
先ほどの乳岩は岩山ですが、こちらの鬼岩は岩単体で転がっている岩ですね。
真ん中は割れており、よく見ると木で出来た階段が設置されていますので、中に入ってみました。
中は岩と岩の割れ目になっていて、どうやらここはクライミングの場所でもあるそうです。
訪れた時はロッククライマーの方が岩登りに励んでいたので邪魔になると思い、すぐに撤退しました。
しかし、遠くから眺めてもその大きさが分かると思います。
乳岩ほどではありませんが、この鬼岩もなかなか魅力のある巨岩です。
鬼岩~明神山
さて、私は再び明神山を目指します。
鬼岩の後にも物凄い岩がありました。
これも見上げるような巨岩で、よく見たらこの岩もクライミングに使われているそうですね。
登山道と反対側も繋がっているそうですが、不安なので行くのをやめました。
あちらはどこに繋がっているのでしょうか?
気を取り直して再び登山開始。
暫く登ると分岐点に到着。ここから鳳来湖にも行けるんですね。
まぁ私は明神山を目指すので、ここは右に進みましょう。
分岐点から先はアップダウンが多少繰り返され、今までの道とは少し違った形になります。所々、歩きにくい箇所もあるので注意が必要です。
途中、岩のトンネルも現れます。
ちょうど岩と岩が重なり合ったトンネルで、人が通れるくらいのちょうどいいトンネルです。
岩のトンネルを越えると、是より胸突八丁という看板があり、ここから先は暫く急登が続きます。
暫く進むと、少し道が分かりづらい場所に到着します。
ピンクのテープも無く、わずかな道の跡を頼りに進んで行きます。
この辺りはアプリの地図を見ながら進んで行きたいところです。
途中、ロープや小さなハシゴもあります。
このような人工物を確認すると安心感を得られます。
胸突八丁の頭までの最後の登りです。
倒木が激しく、岩も突き出てるので登りにくいですが、ここは踏ん張りどころです。
そして胸突八丁の頭に到着。
しかし、この場所は展望無し…
ここまで暫く急登が続いたので休憩を取りました。
ここから先ももうしばらくは登りが続きます。
そして胸突八丁の頭から数分登った所に分岐点が現れます。
左が明神山山頂方面と右が三ツ瀬と言う登山口方面です。
明神山まで60分と書かれていますが、実際は40~50分くらい、早い人なら30分程度でたどり着けると思います。
60分はちょっとかかりすぎでは?と思いました。
ここから先はまだまだ鬱蒼としていますが、バラエティーに富んだ尾根歩きが続きます。
最初は下りメインで、途中から岩が多くなります。
暫く進むと、おや?ここに来て鎖場が登場です!
いきなりの登場にテンションも上がりますね!
この鎖は全然大した事はありませんので、サクッと登れます。
そして、平坦から徐々に登りの真っすぐな道を進むと…
再び鎖場登場!
これで2ヶ所目の鎖場ですが、ここから先は鎖場は登場しないので、最後の鎖場になります。
ここの鎖場は先程よりも距離が長く、踏み外さないように登りましょう。
と言ってもこの鎖場もそれ程難易度は高くありません。
足をかける所もしっかりしているので、三点支持をしっかり意識して進めば問題なしです。
鎖場を越えると再び尾根歩き。
標高も上がってきたので、木々の隙間からは遠くの山も確認できるほどになってきました。
ここから先も登り下りと繰り返しながら進んで行くと…
今度は鎖ではなくハシゴですね!
岩にしっかり固定されているので、それほど怖くありません。
しかし、その先が少し怖かった…
そしてハシゴを登りきると、なんと一気に展望の開けた場所に到着しました!
いきなりの展望に少し戸惑い、しかも両サイドがスパッと切れているので油断できない場所です。
たぶんここが馬の背という場所だと思います。
近づいて見ると高度感があり、中々のスリルを感じる事ができますね。
ちなみに展望ですが、鳳来湖方面は見事な光景で、正面には鳳来湖がはっきりと見えます。
複雑に入り組んだ鳳来湖は湖沿いをドライブする事もできるので、時間に余裕があれば立ち寄ってみたい所です。
反対側も多少の木々に遮られながらも、遠くまで見渡す事ができます。
馬の背を越えると山頂はすぐそこです。
この辺りになると急に道も細くなり、歩行の際は十分に注意しましょう。
9合目と書かれた看板がありました。
今まで何合目というのは無かったと思いますが、ようやく山頂付近にたどり着いた感がありますね。
そして最後の坂を登りきると…
おや?何やら階段が見えますね。
遂に山頂に到着したみたいです。
南アルプスの展望所、明神山からの絶景
乳岩山から2時間くらいでやっと明神山山頂に到着です。
赤い階段の展望所の隣に明神山山頂と書かれた標識が立てられています。
ちなみにこの標識周辺からでは景色は見えず、景色は展望所から眺める必要があります。
展望台はこんな感じ。
正面に南アルプスが広がっているので、南アルプスの展望図が設置されています。
また、中央には双眼鏡が設置されていますが、確か見えなかったような…
それでは南アルプスの展望から。
正面奥に見える高山が南アルプスですが、どれがどの山なのかよく分かりません。
位置的にここから見える南アルプスは静岡側に聳える聖岳や光岳がメインになりますが、普段眺める南アルプスは甲斐駒や鳳凰三山など、山梨側の山しか知らないので、探すのが大変です。
恐らく正面ちょっと右の高い山が聖岳と赤石岳かな?
仙丈岳や甲斐駒はもっと左奥の位置かもしれません。
いつもメインで眺めている南アルプスじゃないですが、これはこれでまた違った南アルプスの顔が見られます。
展望図には書いてありませんでしたが、なんと!ここから富士山も見えました!
拡大してみると、明らかに富士山の山頂部である事が分かります。
身を乗り出して遠くを眺めると、駿河湾方面も辛うじて確認できました。
あちらは焼津方面でしょうか?
ちなみに中央アルプスみ見えるそうですが、枝が邪魔ではっきりと眺める事ができません…
後ろ側も展望が開けているはずですが、木々で覆われて見えませんね。
この展望台がもっと高ければ、ひょっとしたら360度の大絶景が味わえたかもしれません。
と言うよりここの展望台はほとんど南アルプスを眺める為の展望台みたいなもので、他はイマイチよく見えませんでした。
最後に
今回は愛知県の奇勝である乳岩峡を訪れました。
国の名勝天然記念物に指定されている乳岩峡は、火山活動から始まり果てしない年月を費やして浸食されて事によって生み出された光景で、特にメインの乳岩は見る人を圧倒させるほど素晴らしい景勝地です。
また、今回は乳岩だけでなく、その奥に聳える明神山にも足を運び、南アルプスの絶景を楽しみました。
駐車場から乳岩までの距離はそれほど遠くないので、時間に余裕がある方は明神山まで足を運び、登山がてら乳岩の圧倒的な光景と明神山山頂からの絶景の両方を味わってみてはいかがでしょうか。