北木島の翌日は同じく瀬戸内海に浮かぶ倉橋島の火山という山を登りに行きました。
火山と書いて”ひやま”と呼ばれるこの山は標高408mの岩山で、山頂付近を眺めると大きな岩が寄り添う奇妙な山容になっています。
島山なので山頂からの景色はもちろんの事、更に山頂付近には巨岩や奇岩が多く見られ、スリル満点な箇所がいくつもあり、低山ながらドキドキとワクワクが止まらないアドベンチャーな山である事を知り、今回やっとの思いで火山を登る事ができました。
なので早速、今回はしま山100選にも選ばれている、小さいながらもスリル満点な火山の大絶景と思わず冒険したくなるような登山道を紹介したいと思います。
- 火山の詳細と登山道
- 登山口~直登、駐車場の分岐点
- 分岐点~山頂
- 火山山頂、展望岩からの大絶景
- 山頂付近は展望台のパラダイス
- おまけ(登山口周辺の様子)
- 下山後は桂浜温泉館に行こう
- 火山のアクセス
- 最後に
火山の詳細と登山道
火山とは
火山は広島県に属する倉橋島の山で、標高は408mと決して高い山ではありませんが、山頂からは風光明媚な瀬戸内海を始め360度の大絶景を楽しめる、しま山100選に選ばれた山です。
読み方も”かざん”ではなく”ひやま”と呼ばれているのは、倉橋島は古くから造船、海運の島として知られ、山頂には狼煙台があり火を焚いていた事から火山(ひやま)になったそうで、灯台としての役割も果たしていました。
山頂付近には巨岩や奇岩が点在し、山の麓や中腹には寺院が建てられている事から、かつては山岳信仰の山として開かれ、倉橋島八十八ヶ所の一つとしても知られています。
その証拠に登山道には旧八十八ヶ所道や石仏が多く安置され、八十八ヶ所巡りとして盛んな山である事を登山を通じて感じる事ができます。
火山の登山道
今回は一番長い桂浜温泉館の登山口からピストンで登りました。
ルートも様々で途中いくつもの分岐点があり、立ち寄れるスポットも多いので時間に余裕のある方は寄り道してもよいかもしれません。
時間は片道1時間15分と程よい登山になると思います。
登山口~直登、駐車場の分岐点
くらはし桂浜温泉、倉橋市民センターからカフェの方へ歩くと登山口の案内があるので、そちらに向かいましょう。
そしてすぐに火山登山道入口の看板があり、ここから登山が始まります。
序盤は緩やかな登り坂で、登山と言うよりハイキングのような感覚です。
途中いくつもの石仏が安置され、石仏にはそれぞれ番号が付けられています。
倉橋島版八十八ヶ所なので、番号の最後はやはり八十八です。
それにしても歩く度に石仏が現れるので、山岳信仰の山を登っている感覚がします。
森の中に突如巨岩が現れます。
山頂付近は巨岩がゴロゴロとしていますが、麓付近はほとんど見当たらないので、このような岩を見つけるとつい足を止めてしまいますね。
謎の巨岩から少し歩いたところにも謎の巨岩が!
これはきのこ岩という名の岩で、岩の下にある窪みは足休めの穴と呼ばれているそうで、確かに窪みがありますね。
しかしこの岩、何だか何者かによって削られたようにも見えるのですが…
きのこ岩を越えると緩やかな坂道から階段に変わります。
そこまで急ではありませんが、階段って地味に疲れるんですよね。
そして最初の休憩所に到着しました。
初めての休憩所ですが、まだまだ景色は見えません。
地図によるとこの辺で大体半分くらいまで歩いた感じなので、山頂まではそう長くないと思います。
しかし、看板の文字のバランスが壊滅的ですが…まぁこれはご愛嬌という事でw
休憩所後も暫く階段地獄が続きます。
そして石仏七十一番の所でやっと少し展望が開けました。
山頂からはもっと凄い絶景が見られると分かっていてもやはり写真を撮ってしまいましたね(^^;
展望が開けてもまだまだ階段は続きます。
もう少しの辛抱ですね。
そして初めての分岐点に到着しました。
ここから横に進むと白華寺というお寺にたどり着くみたいです。
ちなみにこのお寺は倉橋島八十八ヶ所の最後の札所となっているそうです。
また、地図には書いてなかったのですが、こちらの巻道からも山頂までも続いているみたいですね。旧八十八ヶ所道の事でしょうか?
白華寺の分岐点を越えると階段地獄は終わり、普通の登山道に戻りますが、途中ちらほら巨岩が現れます。
地図に橋と書かれた場所がありますが、どうやらその橋がこれみたいです。
凄く短い!
そして六十七の石仏の所が絶景ポイントになっています。
先ほどとあまり変わりませんが、標高が高くなってきたように感じます。
ここまで来ると山頂までそれほど時間はかからないと思うので、一気に参りましょう!
見上げると山頂付近の巨岩群も見えてきました!
早くあちらにたどり着きたい!
千畳敷の分岐点に到着。
地図で見る限りそこまで遠くないので、時間に余裕のある方は帰りにでも立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
ちなみに私は立ち寄るのを忘れました…
絶景ポイントでもあったのね。
再び階段道が復活しましたが、この辺りから視界も開けてくるのでかなりテンションが上がります!
そして最後の分岐点に到着。
ここは山頂まで直登するか、駐車場を経由して山頂に向かうかの分岐点です。
そう、実は山頂までわざわざ麓から登山で登らなくても、車で山頂付近まで来られるんですね!
登山が苦手な方やドライブがてら絶景を楽しみたい方にはおすすめです。
分岐点から向こうへ歩くと駐車場に繋がっています。
分岐点~山頂
しかし麓からここまでそれほど時間もかからないので、私は一気に駆け上がろうと思います!
それでは直登コースへ参りましょう!
開始早々崖みたいな坂を登ります。
登り終えるとすぐにこんな場所に到着!
巨岩の間にかかるハシゴ!
あまりの大きさにビビりながらも進んで行くと…
そこには恐ろしい巨岩たちが私を睨んでいました!
何でしょう、標高1000mにも満たないのにまるで2000m級のアルプスを登っているような光景が広がっていました!
振り向くと、いよいよ山頂間近の光景が広がっています。
巨岩の上から眺めているため、ギリギリまで近づくとかなり危険ですが、この光景は見入ってしまいますね。
更に進むとロープ場も登場します!
四方が巨岩で囲まれた登山道なので、このような場面も不可避ですね!
しかし私はこのようなコース大好きなので問題ありません。
ロープのすぐ横は崖になっているので注意は必要ですが、技術を有するような場所は無いので、楽しみながら進む事ができます。
それにしても高度感抜群の登山道ですね。
麓から中腹までの登山道と比べ物にならないほど迫力があります。
こんな巨岩を眺めながら進めるなんて楽しいに決まっています!
山頂付近は花崗岩が風化してできた砂を歩く登山道で、
以前登ったさぬき広島の王頭砂漠のような道です。
そしていよいよこのロープを登れば最高地点の展望岩に到着です。
ロープを登り終えるとそのには大きな岩があり、どうやらここが最高地点の展望岩のようですね。
岩の手前に標識がありますが、かなり低い位置に設置されています。
こちらはHIYAMA!
桧山?
展望岩の最後のハシゴ
これを登るとそこには…
火山山頂、展望岩からの大絶景
遂に火山の最高地点である展望岩のてっぺんに到着しました!
ここからは瀬戸内海と後ろには江田島と広島湾、その奥には中国地方も僅かに見え、360度の大絶景が味わえます。
まずは正面をご覧ください。
目の前には瀬戸内海特有の多島美が広がっています。
朝方なので少しモヤっていますが、解放感溢れる景色です。
少し左を向くと鹿島と鹿島大橋、その奥に中島が続いていき、運がよければ四国まで見渡せる景色です。
更に左を向くと恐らく大崎上島、下島方面ですが見えませんね。
北西方面も素晴らしく、倉橋島と江田島を結ぶ早瀬大橋とごつごつした陀峯山、更に奥には猫耳の大黒神島も見えますね。
拡大コレクション
倉橋島と江田島を結ぶ早瀬大橋
船が次から次へ出港されていますね!
海に浮かぶ長方形の板みたいなのは牡蠣の養殖場でしょうか?
その奥に聳える大黒神島
猫耳みたいになっているのはピークが2つあるからだと思います。
ちなみにこの島は無人島らしく、瀬戸内海最大の無人島らしいです。
なぜあんなに大きいのに無人島なのでしょうか?
あの山も登りがいのありそうな山ですね。
遠くには工場地帯のようなものが見えますね。
あれは広島県と山口県の県境くらいだと思いますが。
北東にはもう一つのピークである後火山が聳えています。
実は標高はあちらの方が約50m高いんですね。
しかし、途中にはゴロゴロと巨岩が転がっています。
後火山まで登山道が繋がっているそうですが、展望は望めないそうです。
西はご覧の通り山が続いています。
その下にポツンとグラウンドが見えますね。
見事に山に囲まれたグラウンドで、ファウルやホームランを打ったらボールが見つからなそう…
ちなみに展望岩は広さはそこそこ広く、遮るものが無いので開放感あふれる展望が楽しめます。
しかし、ギリギリまで近づくとかなり怖いので、景色を堪能する際は十分に注意しましょう。
登山口から約1時間とそこまで時間をかけずこんな素晴らしい絶景を楽しめるのはやはりお得ですね。
海の絶景を仰げるのは低山を含めて日本全国にありますが、瀬戸内海の景色はいつ眺めても感動しますし、しま山100選の中でも瀬戸内海沿いの山はどれも素晴らしい景色です。
山頂付近は展望台のパラダイス
登山道の地図を見ると何ヶ所も絶景ポイントがありますが、実はそれ以外にも数多くの絶景ポイントがあるんです!
特に最後の直登ルートには巨岩が多く登山道になっていない所があり、岩によじ登って景色を眺める事も可能なので、自分専用の展望台を見つける事ができます。
地図上での場所は特定できませんが、下山中に見つけた展望スポットを一挙にお見せしたいと思います。
まずは山頂の展望岩から一番近い巨岩で、ここにはご覧のようなハシゴがかけられています。
しかし、見るからに怖そうなハシゴですが、好奇心もくすぶるハシゴですね!
ハシゴを登るとこんな感じの展望岩です。
先端はスパッと切れていてかなり危険なオーラを放っていますが、ここも雄大な瀬戸内海を見渡す事ができます!
後ろを見るとこんな感じ。
足を滑らしたら吸い込まれそうな岩場ですね。
歩く時は慎重に。
ちなみにハシゴの上から下を見ると、なかなか怖いです!
ハシゴを登り終えた後に岩を這いつくばるのが特に怖かった。
んで、もう一ヶ所
もはや地図でここ!っていうのは分かりませんが…
登山道から外れた所に小さなハシゴがありそこを下って進むと…
ここもなかなかの展望岩!
お約束のギリギリまで近寄って写真を撮る。
後ろを見渡すと山肌ににょきにょきと巨岩が生えていました!
行こうと思えば行けるかもしれませんが、さすがにあそこまで行こうとは思えませんね。
ちなみにこんな変な岩も見つけた!
何だろう…
コブダイのような、リーゼントヘアーのような…しかも顎がしゃくれた奇妙な岩ですねぇ!
名前募集ですw
これは…もうどこだか分からねぇー!!
ここは直登の分岐点から一番近い展望岩ですね。
行も帰りもここへ立ち寄ってしまいました。
やはりこういうのを見ると先端まで歩いて見たくなるのは本能なのか?
おまけ(登山口周辺の様子)
登山口の目の前は桂浜という海水浴場があり、その周囲には万葉の松原というクロマツが立ち並び、風情ある砂浜になっています。
公園内は無数のクロマツが植えられており、万葉集にも倉敷島について歌われていたので、奈良時代から松林が形成されていたと思われているそうです。
現在はクロマツ林を再生させるために、若いクロマツを植え進めているそうで、未来へ向けて美しいクロマツ林を引き継ぐプロジェクトも行われています。
そして一番の見どころと言っても過言ではないのが、桂浜ドック跡。
これは江戸時代に造られた日本最古の西洋式ドック跡と言われ、現在でもその様子がはっきり分かる遺構になっています。
また、公園内には御座船が奉納され、これは厳島神社の祭礼行事である管弦祭に使用される船で、毎年奉納されているそうです。
冒頭でもお話した通り、倉橋島は古くから造船が盛んな島で、遣唐使の船もこの島で造られていると語られています。
それほど倉橋島は瀬戸内海において重要な航路となり拠点でもある事が歴史から分かると思います。
ちなみにこの公園に展示されている御座船は昭和37年と61年のものです。
下山後は桂浜温泉館に行こう
そして嬉しい事に、登山口の真横には温泉施設があります。
1階から3階まで広い大浴場があり、露天風呂も完備されています。
また、お食事処やカフェ、お土産屋さんも揃っているので、帰りがけに立ち寄る事をおすすめします。
入浴料:大人700円 小学生350円 小学生未満は無料
休館日:毎週月曜(祝日の場合翌日)
公式サイト:
火山のアクセス
呉駅からバスで約1時間10分。
桂浜温泉館前のバス停で下車。すぐ隣に登山口があります。
また、山頂付近に火山駐車場もあります。
最後に
火山は標高1000mに満たない山ですが、山頂付近は巨岩だらけの光景が広がり、まるでアルプスを登っているような感覚を味わえます。
また、登山道以外にも多数の展望ヶ所があり、ロープ場や岩場、ハシゴを越えてたどり着いた先から眺める瀬戸内海は素晴らしく、展望所は断崖絶壁でスリルを感じる事もできます。
登山以外でも山頂付近には駐車場が完備され、ドライブがてら気軽に火山の絶景を楽しむ事ができるので、ぜひ倉橋島を訪れたら火山から眺める素晴らしい絶景を目に焼き付けてみてはいかがでしょうか。