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高山稲荷神社|津軽の千本鳥居!日本海沿いに位置する高山稲荷神社を紹介します

 

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岩木山の登山を終え百沢温泉に入った後は、津軽半島を更に北上し、海岸沿いに位置する高山稲荷神社を参拝しました。

高山稲荷神社境内の奥には稲荷神社の総本社である伏見稲荷神社のような千本鳥居が立ち並び、その美しい光景がインスタ映えとして話題を呼んでいます。

また、境内には様々な稲荷神社も祀られ、大量の狐の石像も安置されていて、見どころ満載の神社です。

夕方に訪れた為に、千本鳥居の写りが微妙でしたが、高山稲荷神社の境内に祀られている神様と美しい千本鳥居の様子をお伝えしたいと思います。

高山稲荷神社のアクセス、駐車場

 

自動車の場合

浪岡ICより津軽自動車道を利用し五所川原北で下り、米マイロード途中信号車力方面へ左折、牛潟町内神社入り口看板あり (高山稲荷神社由緒書より引用)

電車の場合

JR五所川原駅より(弘南バスで約1時間)

(駅前)弘南バス十三行き高山神社入り口下車、神社まで4km,

タクシーの便あり。 (高山稲荷神社由緒書より引用)

バスの運行は弘南バス株式会社ホームページよりご参考下さい。

駐車場

駐車場は正面大鳥居を入ってすぐにあります。

30~40台くらい停められます。

元々は稲荷神社ではなかった?

稲荷神社と名乗る神社の主祭神は宇迦之御魂大神であり、現在は商売繁盛の神として信仰されていますが、元々は食物の神としての意味を持っています。

稲荷は稲成り、稲生りということから、”いねがなる”という意味で、古くから稲作を中心としてきた日本人にとって稲作はとても重要な生業であり、常に五穀豊穣を願うために稲荷を祀ってきました。

しかし、後に農業から商工業が盛んになるに連れ、商売繁盛の神として崇敬されるようになりました。

古来より生活に欠かせない農業や商業の守り神として人々の身近に存在し、親しみやすい神様として受け入れられ、その証拠に各家庭や会社に社を設けて特別に祀られている光景を目にすると思います。

このように、日本人に馴染み深いお稲荷さまは全国に祀られるようになり、ここ津軽にも稲荷神社と名乗る高山稲荷神社が存在しています。

ところが、この高山稲荷神社の由緒を読んでみると、神社創建から稲荷は祀られていなかったと書かれています。

これはどういう意味なのか、高山稲荷神社の由緒を読んでみましょう。

高山稲荷神社の由緒

当社の御創建の年代は詳らかではないが、鎌倉から室町にかけて此のあたりを統治していた豪族安藤氏の創建と伝えられる。

江戸時代の古地図には、高山の地は三王(山王)坊山と記されており、当社の境内社である三王神社創建の社伝には、十三湊東方に山王坊日吉神社を中心に十三宗寺が建ち並ぶ一大霊場があり、安藤氏の祈願所として栄えるも1443年(嘉吉三)[または、1432年(永享四)]頃に南部勢の焼き討ちにより焼失。この時、山王大神様が黄金の光を放って流れ星のように高山の聖地に降り鎮まれた、と伝えられる。

稲荷神社創建の社伝には、江戸時代の元禄14年(1701)播磨の国赤穂藩主浅野内匠頭長矩の江戸城中での刃傷事件による藩取り潰しの際、赤穂城内に祀っていた稲荷大神の御霊代を藩士の寺坂三五郎が奉戴し、流浪の果て津軽の弘前城下に寓し、その後鯵ヶ沢に移り住み「赤穂屋」と号し醸造業を営み栄える。

その子孫が渡島に移住するにあたり、この高山の霊地に祀れとのお告げにより遷し祀った、と伝えられる。

引用元:高山稲荷神社由緒書

つまり、元々この地には稲荷ではなく、三王(山王)が本来祀られていたそうです。

先ほどお伝えした通り、江戸時代は商工業が盛んになり、それにより商売繁盛の御利益を稲荷神に求める事が広がりました。

ちょうどお告げがあった時期も江戸時代という事からこの地に稲荷を祀り、稲荷神社が繁栄するに従い三王神社が退き、いつしか神社名も稲荷神社に変わったと伝えられています。

拝殿とその周辺の神社

境内案内図

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境内の全体です。

拝殿までが登りで、そこから先の龍神宮までは下りの階段です。

それでは、境内を見てみましょう。

拝殿

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社務所の横の鳥居をくぐり、階段を登ってすぐ左には立派な拝殿が姿を見せます。

ここには由緒書の通り、稲荷大神である宇迦之御魂命が祀られています。

三王神社

由緒に書かれていた通り、元々は三王(山王)神社として鎮座し、日吉の神が祀られていたと伝えられています。

すぐ近くの岩木山も天台密教によって岩木修験として開かれた事から、この周辺は天台宗の霊場が広がっていたそうです。

日吉の神は天台宗の護法神とされていたので、この地にも必然的に三王(山王)神社が建てられたと思われます。

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鳥居に注目

境内にある鳥居の中で唯一このような形の鳥居が見られると思いますが、これは山王鳥居といい、日吉の神が祀られている事を示しています。

最初見た時、なぜここに山王鳥居が、と思いましたが由緒を読んで納得しました。

鳥居の形は信仰によって様々な形をしているので、鳥居に注目しながら参拝するのもなかなか楽しいです。

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三王神社の社殿

境内の最奥にひっそりと三王神社が祀られています。

江戸時代に神社名が稲荷とされ、三王神社が後退したにも関わらず、このように社殿を設けて本来この地に祀られていた日吉の神様を今も大切に祀られている事に日本人らしさを感じてしまいます。

様々な稲荷神社

境内には様々な名前の稲荷神社が祀られています。

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左から作丈一稲荷神社、右はよんこ稲荷神社

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左から大島稲荷神社と三五郎稲荷神社、右は千代稲荷神社

命婦社

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境内には不思議な形をした岩が祀られています。

まるで二人が仲睦ましく抱き合っているように見えますね。

高山稲荷神社の御祭神には宇迦之御魂命の他、猿田彦命と天鈿女命が祀られています。

この二柱は夫婦であることから、命婦社は縁結びや夫婦和合の御利益がありそうです。

龍神宮~千本鳥居へ

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拝殿左前の階段を降りると、龍神宮、千本鳥居へ続きます。

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階段を降りてすぐ目の前には立派なお社の龍神宮が鎮座しています。

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龍は水を司る神様として古来より崇められ、農家の人々にとって水は欠かせないものであり、稲荷の神様と同様に農業の神様としても信仰されるようになったそうです。

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風情のある橋が掛けられ、水の神様の象徴でありますか、社殿の周りは池で囲まれています。

津軽の千本鳥居

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さて、龍神宮のすぐ隣には千本鳥居が待ち構えています。

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伏見稲荷大社を思わせるような見事な鳥居で、

見事なカーブを描きながら並べられた鳥居はまさに、芸術です。

一基の大きさは細く、高さもそれほど無いのが特徴です。

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写真のポイントは千本鳥居の最奥に鎮座する、神明社の前です。

ちょうど千本鳥居の全体が見渡せ、庭と千本鳥居が良い雰囲気を醸し出しています。

しかし、写真でもお分かりのように、西日の影響で上手く撮れませんでした。

なので、注意としては夕方になるとこのような写真になってしまうので、訪れるのは午前中からお昼頃が良いと思われます。

大量のお狐様

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神明社の後ろには大量のお狐様が安置されています。

同じものは一つもなく、どれも個性的で見ていて飽きないです。

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狐は春先に山から下りてきて、稲を食い荒らす鼠を食べてくれるので神のお使いとして親しまれてきたそうです。

余談ですが、稲荷寿司の語源は神のお使いである狐の好物が油揚げということから由来されています。

また、稲荷寿司の形は稲を食い荒らす鼠の姿をイメージして作られたので、あのような形になったそうです。

展望台からは日本海を一望

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境内案内図にも載っていましたが、大鳥居を出て右斜めの坂を登ると日本海を見渡せる展望台があります。

変わったデザインの展望台ですね。

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日本海から津軽半島の先端、周辺の山々まで見渡す事が出来ます。

最後に

高山稲荷神社は本殿を中心にユニークな名前の稲荷神社が多数祀られています。

一番の見どころである千本鳥居は、美しい庭の緑と夥しい数の鳥居との組み合わせにより、何度も写真を撮ってしまうほど素晴らしい光景です。

アクセスは決して良いとは言えませんが、京都の伏見稲荷大社のような千本鳥居が東北でも見られるので、京都まで遠いと思う方にとってはおすすめだと思います。

ぜひ、津軽半島を訪れた際に参拝がてら、この美しい千本鳥居を目に焼き付けてみてはいかがでしょうか。

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