素晴らしき日本の景色たち

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【登山】男体山の日帰りコースと山頂からの絶景を紹介!

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梅雨入り前の6月初旬、令和初登山の候補となった男体山に登りました。

実は男体山は以前登った事のある山でしたが、その時の天候は雨とガスの最悪のコンディションで、何も見えない山頂に到着したものの、そのまま引き返しただけの苦い思いの登山でした。

なので、今回はぜひとも、素晴らしい天候の下で山頂から絶景を仰ごうと山行計画を立てましたが、男体山は24時間いつでも登れる山ではなく、朝の6時から登山口が開かれるので、山頂に到着する頃はガスで覆われる可能性もあり、急ピッチで登らなければ絶景を眺める事は難しいと確信しました。(近日の山頂ライブカメラで確認しました)

前回の二の舞にならぬよう、入念に天気をチェックした為に何とかガスで覆われる前に山頂に到着し絶景を仰ぐ事が出来たので、今回は男体山山頂からの素晴らしい絶景及び登山道の様子を交えてお伝えしたいと思います。

 男体山のアクセス、駐車場

 

アクセス

車の場合:日光宇都宮道路清滝ICから国道120号のいろは坂経由、30分くらいで中宮祠に到着します。

電車の場合:最寄駅は東武日光線東武日光駅

      東武日光駅から東武バスの湯元温泉方面行き約50分、1150円

      停留所ナンバー30の二荒山神社中宮祠下車

      詳しくは東武バスホームページをご覧ください。

駐車場

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二荒山神社中宮祠の正面鳥居から入るとすぐに登山者用の無料駐車場があります。

第一駐車場が満車の場合は第二駐車場又は県営湖畔駐車場(有料)を利用。

男体山の詳細

男体山は中禅寺湖の北部に位置する標高2486mの成層火山。

別名に補陀落山、日光山、黒髪山とも呼ばれ、男体山の北部に聳える女峰山、太郎山と合わせて日光三山と称されています。

また、山容がどこから眺めても均一で富士山に似ている事から、日光富士とも呼ばれ、郷土富士の一つに選ばれています。

男体山の歴史は古く782年(延暦元年)勝道上人によって開かれ、元々男体山周辺は浄土信仰が盛んであった為に観音菩薩が住む山と見なされていた事から、開山当初は観音浄土の意味を持つ補陀落山(ふだらくやま)と呼ばれていました。

現在は男体山という名前で呼ばれていますが、男体の男は明治の神仏分離以降男体山の御祭神を男神である大己貴命(大国主命)とした事から男の体の山、つまり男体山と付けられたそうです。

駐車場から登山口までの様子

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 登山用の駐車場から歩いてすぐに二荒山神社中宮祠に到着します。

 ここからも男体山を眺める事が出来ます。

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ちなみにトイレもありますが、紙は付いておらず、100円で買う方式のトイレでした。

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中に入り、社務所には登拝受付がありますので、そこで住所、氏名等を記入し登拝料500円を納めます。

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受付を済ませるとこのようなお守りと登拝案内図(地図)が授けられます。

お守りは長い紐になっているので首にかけて登る事をおすすめします。

登山口~四合目までの様子

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境内の右奥に登拝門があり、いよいよここから登拝開始となります。

ここから先も神域なので気を引き締めて参りましょう!

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開始早々石段が続きます。

階段脇には崇敬者の名前が刻まれており、信仰の山である事が分かります。

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一合目の直前には男体山の遥拝所が設けてあります。

山頂に行けない方、やむを得ず登れない方がここから霊峰男体山に祈りを捧げている姿を想像できますね。

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登拝門からほんの5分くらいで一合目に到着します。

奥に見える鳥居から先が本格的な登山道となり、足場も複雑になるので注意が必要です。

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ここから三合目までは変化の見られない急登が続き、見渡しても同じ風景なので飽きが来ると思います。

ただひたすら何も考えずに登って行きましょう。

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何も考えず、無心で登り続けると道路に到着します。

初めて登った時は一瞬あれ?間違えた?と思いましたが、どうやら三合目から四合目までは工事用の車道を登っていくみたいです。

車道と書いてありますが、一般車両は進入禁止なので、車に出くわす事はほとんど無いと思います。(実際に一度も工事車両に出くわさなかった)

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登山なのにコンクリートを登る事に違和感を覚えますが、ちょうどこの頃は新緑の素晴らしい季節だったので、気持ちのよい登りとなりました。

紅葉の季節にはきっとカラフルに染まるのでしょうね。

四合目~山頂までの様子

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一合目から二合目までの登山道とは違い、緩やかで歩きやすい三合目から四合目のコンクリート道を終え、四合目の目印となる鳥居が現れます。

独立峰なので山頂までの道のりは全て登りです。

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四合目から六合目までは途中急登があるものの、特に危険箇所は無く、ひたすら登りが続きます。

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七合目手前からご覧の通り岩が目立つ登山道となり、不安定な足場の続く箇所もあるので注意が必要です。

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登拝門から六合目まで、展望は一切無い中での登山ですが、ここ七合目付近から振り返ると中禅寺湖を見渡す事が出来ます。

展望のない登りから突然現れるので、休憩に眺めるのもいいですね。

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八合目の途中には鳥居が建てられおり、その先には滝尾神社という神社があります。

日光三社の一つである麓の滝尾神社は女峰山の神である田心姫命が祀られていますが、恐らくここの滝尾神社も田心姫命が祀られ、登拝の際に女峰山の神も同時に拝めるように建てられたのではないかと思われます。

八合目以降も相変わらず岩の多い登山道になっています。

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九合目以降はいやらしい階段が続きます。

最後の最後にこの階段は本当にしんどいです…

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しばらく進むと視界が開け、山頂の気配を感じる事の出来る登山道に差し掛かり、富士山を思い起こすような赤い石がたくさん転がっています。

登り始めて2時間くらい経ちますが、すでに山頂付近にはガスが現れ始めています。

登られる方々のスピードが速いなぁと思っていましたが、恐らくガスに覆われる前に絶景を見たい!が為に急いでいるのだと思います。(たぶん)

男体山山頂の様子と絶景

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登りきると目の前に二荒山神社奥宮が鎮座されています。

ここで、面白い情報をお伝えします。

鳥居奥の屋根のところに、カメラが取り付けられています(赤い矢印のところ)

これは男体山山頂のライブ映像用のカメラであり、二荒山神社のホームページを見ると現在の男体山山頂の様子を見る事が出来ます。

また、このカメラは記録用にもなっているそうで、ホームページを見ると、各時間ごとにシャッターが押されて、何時台の様子という風に記載されています。

シャッターは各時間の59分59秒に押されるそうで、例えば9時台の記録に写りたいのなら8時59分59秒に撮影されるので、記念に写りたい人はその時間にポーズを取りましょう!

気になる方は二荒山神社のホームページで確認しましょう!

【公式サイト】

www.futarasan.jp

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奥宮から東方向に進むと男体山頂と書かれた標識が建てられ、奥にはこれも記念撮影にはもってこいの御神剣があり、その先は太朗山、女峰山方面へ続く登山道が続いています。

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男体山頂の標識からすぐのところに御神剣が祀られ、高さは見た感じ恐らく2mは越えていると思います。

記念撮影に持ってこいの御神剣ですが、この御神剣は足場の悪い岩の上に祀られており、不安定な状態になっているので、撮影の際には足元を確認してから撮影しましょう。(実際、私もよろけました…)

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後ろはこんな感じです。

この日はガスが迫っていた為にはっきりと見えませんでしたが、空気が澄んでいれば360度の大パノラマを楽しむ事が出来そうです。

また、御神剣は角度によって違う景色が映るので、剣に映る景色も楽しむ事が出来ます。

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御神剣で一番撮りたかったシーンはこちら!

太陽に反射する御神剣!

太陽の場所によって撮る位置が違うので、撮影の際はしゃがんだり四つん這いになったりする必要があります。

ちなみにこの写真は10時前に撮影しましたが、夏至の近い時期だったので太陽の高度が高く、地面に這いつくばってやっと撮れた写真です。

太陽に反射する御神剣は神々しさを増し、まるで邪気や災いを切り裂く力が込められ、登山者や登拝者を見守っている様に感じますね。

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さて、奥宮から東側を紹介しましたが、今度は西側の様子を見てみましょう!

これは、奥宮のすぐ横に祀られている二荒山大神の御神像です。

主神の大国主命(男体山)と田心姫命(女峰山)と味耜高彦根命(太郎山)の三神を合わせて二荒山大神と呼ばれています。

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地図を見ると先の方に太郎山神社があるそうなので、進んでみましょう。

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太郎山神社は奥宮から少し下ったところにあり、奥宮から2、3分くらいで到着します。

地面が赤く、富士山の登山道のような道が続きます。

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太郎山神社に到着です。

八合目に女峰山の神と山頂に太郎山の神が共に祀られ、男体山は日光三山の主峰である事が分かります。

太郎山神社の後ろを眺めるとちょうど太郎山が聳えているのも確認出来ます。

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太郎山神社の目の前には中禅寺湖がご覧のように見渡せます。

奥宮からも見えますが、中禅寺湖を眺めたいのであれば、遮るものが一切ない太郎山神社から眺めるのがおすすめです。

中禅寺湖は男体山の噴火により、気の遠くなるような年月を経てこのような美しい湖になったそうです。

山の景色もいいですが、山頂から眺める湖もいつまでも見続けたいと思える景色ですね。

他にも私が今まで登った山の中で、山頂から素晴らしい湖が見えるおすすめの山がありますのでよろしければご覧下さい。

www.narisuba.com

www.narisuba.com

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男体山山頂は奥宮に太郎山神社や御神像、御神剣など見どころ満載ですが、山頂から見える景色も素晴らしいので紹介します。

この日は生憎ガスが迫ってきたので、360度の景色は見えませんでしたが、ガスのかかっていない北西方面は素晴らしい景色が広がっていました。

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太郎山へ向かう途中からの景色です。

真ん中の尖った山は日光白根山その隣が至仏山、右端が猫耳の燧ケ岳

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ちょっとアップしてみました!

6月に入り、益々夏山が近づいてきたんだな~と思いながら眺めていました。

ちなみに、下の方に見える建物は太郎山神社です。

神社の前に人がいるのも確認出来ますね。(恐らく中禅寺湖を眺めているのであろう)

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燧ケ岳をアップ!

二つのピークがあり、見る角度によって猫耳に見える可愛らしい山です。

ここからは横を向いた猫ちゃんに見えますね。

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日光三山の一つである太郎山が右側に見えます。その左奥は会津駒ケ岳方面の山々。

あちらはまだ多くの雪が降り積もっているのが確認出来ます。

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会津方面の山々のアップ!

あちらはまだまだ冬山を感じさせる姿です。

恐らくあと1カ月経てば一気に夏山になるでしょうね。

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この日は先ほど書いた通り、ガスの影響で南東方面は何も見えない状態でした。

天気がもっと良ければ那須岳や筑波山、更に富士山まで眺める事の出来るスペシャルビューを体験できます。

夏頃は昼前からガスが上がってくるので、少しでもガスの影響の無い春か若しくは涼しくなった紅葉の季節には恐らくガスの発生も低くなるので、その時期に訪れる方が良い景色を仰げるかもしれません。

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また、夏の男体山登拝大祭では毎年7月31日~8月7日までの間、深夜0時から登拝可能で、山頂からご来光を仰ぐことの出来る期間が設けてあります。

天気が良ければ朝方には360度の文句なしの大パノラマを楽しむ事ができると思うので、どうしても完璧な展望を眺めたいと思う方はこの期間に登る事をおすすめします。

下山後のおすすめ温泉

登山は登り下りの単純な運動ですが、それなりに体も疲れ、汗だくになるのが運命です…

私、なりりんも毎度のように下山後は汗びっしょりとなり、今すぐ温泉に入りたい思いでいっぱいになります。(ぶっちゃけ下山中の頭の中はいつも温泉!)

今回もいつものことながら、一刻も早く私の体に温泉を!とばかりに温泉を探しに車を走らせました。

すると登山口から近く、更に車も停められる温泉を見つけたので、この温泉を紹介したいと思います。

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登山口から大鳥居方面へ車で1分くらいの所に日光山水という宿が道路沿いにあります。

ここは旅館ですが、日帰り温泉もやっているらしく、しかも露天風呂も完備され、中禅寺湖を眺めながら湯に浸かる事の出来る温泉です。

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温泉の様子です。

中は広くジャグジー機能は付いていませんが、のんびりと浸かる事が出来ます。

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ボディーソープとシャンプーも完備されています。

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露天風呂も中の湯船と造りは同じで、シンプルな浴槽になっています。

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道路を挟んで中禅寺湖を眺める事ができますが、あまり身を寄りだすと体が見えてしまう恐れがあるので、慎重に覗くような感じに外を眺めましょう!(人もいっぱいです)

【日帰り入浴情報】

住所:〒321-1661 栃木県日光市中宮祠2478

利用料金:800円(小タオル付き)

利用時間:10:00~17:00

駐車場:有(宿泊者優先ですが、空いていれば停められるそうです)

公式サイト:【公式】中禅寺温泉 湖畔の見える露天風呂 日光山水|栃木県の宿

まとめ

男体山は日光を代表とする山であり、富士山を思い起こす様な美しい姿で聳えています。

男体山の周辺には中禅寺湖や戦場ヶ原、華厳の滝など、有名な観光スポットが多数あり、更に日光東照宮や二荒山神社、輪王寺にも近いので、時間に余裕のある方は世界遺産巡りも可能になると思います。

登山期間と登山時間が設けられ、いつでも自由に登れる山ではありませんが、山頂からは中禅寺湖を始め、360度の大パノラマを楽しむ事ができ、また、山頂には記念撮影ポイントも多数設けてあります。

ぜひ、日光に訪れたら男体山を眺めるのでなく、登られてみてはいかがでしょうか。