二子山の登山を楽しんだ後は秩父を訪れる際に必ず立ち寄る、紫雲山地蔵寺を参拝しました。
地蔵寺とは?
地蔵寺の初代住職は元々政治評論家として活動し、多くの人々の心の病に向き合い、相談に応じていましたが、その中でも胎児中絶の後遺症に関する悩みの多さに気づき、世の中の犯罪や事件は、胎児中絶や命の大切さを忘れてしまった事に関係があると思い、秩父の山奥に水子供養の寺院を建立されました。
参考:紫雲山地蔵寺HP
紫雲山地蔵寺の場所
国道299号を両神山方面に向かい、大きな鳥居の小鹿神社を越えてしばらく走ると、札所31番観音院紫雲山地蔵寺の看板が見えてくるのでそこを右に曲がれば到着します。
水子とは?
水子とは出産後、あまり日が経たないうちに亡くなってしまった子や、流産、死産、中絶によりこの世に存在することなく亡くなってしまった子のことを言います。
名前の由来は古事記に登場する水蛭子(ひるこ)より転じたものとされています。
この水蛭子はイザナキ・イザナミの最初の子でしたが、不具の子であった為に葦の船に乗せて海に流してしまいます。また、日本書紀には蛭児と記され、三歳になっても立ちあがれず、古事記と同様海に流されてしまいます。
つまり、幼いうちに海に流す=亡くなるから由来されていることがわかります。
境内には夥しい数のお地蔵様たち
地蔵寺という名の通り境内には数えきれないほどの地蔵様が立ち並んでいます。
その数一万体以上です。
ここの地蔵様はこの世に生まれることなく亡くなった水子たちを供養する為の地蔵様であり、全国からここへ来られる方もいるそうです。
風車と花がそれぞれ供えられ、美しい光景に見えますが、カラカラと無常に回る風車がどこか寂しい雰囲気を醸し出しています。
これから先も水子の供養が増えるとなると何だか悲しいです…
途中、風も無いのに突然風車が回ったり、風が吹いたりと不思議な現象も起こりました。
水子たちが喜んでいるのでしょうか?
おや?
こちらのお地蔵様はダウンを着ていますね。
一万体の記念の際に祀られた水子曼荼羅
入口から水子曼荼羅までは上り坂が続くので、大変かもしれませんが登ってみましょう。
水子たちが寄り添う仏様が安置されています。
私はそっと目を閉じ手を合わせ、冥福を祈りました。
山全体に埋め尽くされた地蔵様たち
あまりの多さにただただ圧倒されるばかりで、端から端まで歩くのに時間がかかりそうです。
夥しい地蔵さまの数がお分かりいただけたと思います。
地蔵寺本堂
本堂です。
初代住職から始まった水子供養
今も住職の遺志を受け継いで水子供養が行われています。
そして、全国から来られる方々もここで祈りを捧げているそうです。
私もお線香をお供えしました。
お昼は地蔵寺のすぐ隣の観音茶屋
お昼は地蔵寺のすぐ隣にある観音茶屋で頂きました。
日本昔話に出てきそうな趣のある外見が目印です。
中は旅館みたいになっていて、実際に宿泊出来るような雰囲気を醸し出しています。
観音そばの天ぷらを頂きました。
麺は薄く平べったく、不揃いな感じでした。
秩父B級グルメである、みそポテトも食べました!
じゃがいもの天ぷらで、手作り味噌をかけて頂きます。
ちなみにこの味噌は観音茶屋特製の観音味噌で、ゆずの風味が出ています。
メニューについては観音茶屋公式HPをご覧ください↓
【公式サイト】
まとめ&感想
地蔵寺は秩父三十四箇所の観音信仰の霊場として知られている秩父の山奥に昭和46年に住職の水子に対する想いから建てられた寺院です。
一万体以上の水子地蔵が祀られ、一見素晴らしい景色に見えますが、この世に生まれる事なく亡くなってしまった水子たちの数と分かってしまうと何だか切ない気持ちになってしまいます。
僧侶ではない私に供養は出来ませんが、この世に生まれる事の出来なかった水子たちに思いを馳せ、手を合わせて祈る事なら出来るのと思うので、少しでも水子たちの供養の手助けになるのであればと思い、秩父を訪れる際にはいつもこの地蔵寺を参拝しようと心掛けています。
秩父を訪れた際は地蔵寺に立ち寄り、そっと水子地蔵たちに手を合わせてみてはいかがでしょうか。
秩父のおすすめスポット
自然豊かな秩父は首都圏から近く、おすすめな観光スポットが沢山あります。
一部ではありますがご紹介します。