素晴らしき日本の景色たち

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岐阜のマチュピチュ|天空の茶畑が広がる秘境、岐阜のマチュピチュとは?

暑さも次第に緩んだ10月上旬、秋晴れが恋しいこの季節に関西地方へ旅に出ました。

連休の初日は岐阜県西部に位置する揖斐川町を訪れ、前から気になっていたスポットである岐阜のマチュピチュを見学する事になりました。

マチュピチュとはあの世界遺産にもなっているインカ帝国の遺跡で、誰もが一度は写真で見た事のある光景だと思います。

山々に囲まれた遺跡は空中都市やインカの失われた都市などと称され、標高2450mの尾根に位置し、数百年経った今でも色褪せる事無く現存する遺跡群は新・世界七不思議にも選ばれた神秘的な存在です。

そんな神秘とミステリアスを兼ね備えたマチュピチュが岐阜にも存在している事をご存知でしょうか?

今回紹介する岐阜のマチュピチュも本家のマチュピチュと同様に山奥に存在し、展望台から眺めると、確かにマチュピチュを思い起こさせる光景です。

最近では”岐阜のマチュピチュ”と称し、天空の遊歩道が整備され、展望台から岐阜版マチュピチュが眺められるスポットとして多くの観光客を招いています。

果たして岐阜のマチュピチュとは一体どのような光景か?また、天空の遊歩道とはどのような道なのか?早速紹介したいと思います。

岐阜のマチュピチュのアクセス、駐車場

アクセス

 

名神高速道路、関ヶ原ICから車で約40分

駐車場

登山口のすぐ隣に無料駐車場があります。

数台停められる駐車場です。

天空の遊歩道入口から烏帽子岩

茶畑が広がる集落を車でひたすら登り、案内に従って進むと駐車場にたどり着きます。

駐車場の隣には天空の遊歩道入口の看板があり、登山口のような入口になっています。

天空の遊歩道とはこれまたカッコいい名前ですね!

入口から眺めると周囲は茶畑一色です。

暫くはこの茶畑の遊歩道を歩きます。

ここでふと思ったのですが、以前にもこのような光景を見たことがあるような…ちょっと歩きながらデジャブを感じました。

どこかで…と思っていたら、あの山だ!

丹沢にある鍋割山です。

鍋割山の登山口周辺も山の斜面に茶畑が広がっている光景だったなぁと思いだしながら登山道を歩きました。

ちなみに神奈川のお茶は足柄茶が有名で、鍋割山の麓である松田町も足柄茶の栽培が盛んな地域です。

www.narisuba.com

と、神奈川との共通点を見つけながら、登山道にはさざれ石がありました。

そう、さざれ石は伊吹山の麓が産地となり、国歌に登場するさざれ石は、まさにこの石を表しています。

また、この岐阜のマチュピチュと同じく揖斐川町にはさざれ石公園があり、君が代発祥の地として、公園内には立派なさざれ石が祀られているので、興味がある方はぜひ訪れてほしい公園です。

www.narisuba.com

何故かこの道を歩くと色々な思い出がよみがえってきますが、先に進みましょう。

登山口から数分で分岐点に到着し、このような案内看板に到着します。

ここは案内に従い、右に曲がります。

このまま真っすぐの道に行かないように注意しましょう。

案内板からすぐの所に烏帽子岩はこちらという看板があり、少し興味があったので少し寄り道しました。

烏帽子岩入口からすぐに鬱蒼とした登山道となり、烏帽子岩まではほんの2、3分で到着します。

そして烏帽子岩に到着。

名前が烏帽子岩という事なので烏帽子に似ているからだろうと思いますが…

なんか微妙ですね。

烏帽子岩の上部には注連縄が巻かれている事からやはり磐座として信仰されてきた証拠でしょう。

しかし、この場所にポツンと巨岩が置かれている事も不思議ですね。

烏帽子岩から絶景ポイント

さて、烏帽子岩の見学も終えたので先に進みましょう。

暫くは緩やかな登りが続き、途中に分岐点があります。

なだらかなAコースと急登のBコースに分かれ、Bコースの方が近道と書かれていますが、ここはなだらかなAコースで行きましょう。

なだらかな道と書いてあった通り、道も広く比較的歩きやすい道です。

分岐点からなだらかな坂道を登る事4、5分で合流します。

この様子ならBコースから合流地点までおよそ2、3分くらいでしょうか?

合流地点から先はこのような少し急登になりますが、展望台まではほんの1分くらいです。

そして遂に展望台に到着。

岐阜のマチュピチュの展望が望めるポイントはB地点とA地点の2箇所あり、最初にB地点から到着します。

B地点から眺める岐阜のマチュピチュがこちら。

いかがでしょうか?

一見、日本のとある原風景のような穏やかでのんびりとした光景が広がっていますが、こ、これはマチュピチュだ!と言われると確かにそのように見えますね。

奥に聳える山々と手前の茶畑が見事に重なり、まさに目の前に広がる光景はインカ帝国が残した遺跡のようです。

これを岐阜のマチュピチュと言った方は鋭い視線ですね!というか、よくこの光景をマチュピチュ遺跡のようだと思いついたものです。

さて、もう一つの展望台であるA地点へ向かいましょう。

B地点からまた坂道を登りますが、2分程度の距離なので短いです。

そしてA地点に到着。

ここからも先ほどと同様に岐阜のマチュピチュが見られる絶景ポイントになっています。

先ほどのB地点より広く、展望所には丸太が置かれています。

ここに座って眺めましょうという事でしょうか?

展望は高度が若干高くなったくらいで、特に変わりはありません。

美しい茶畑の集落と穏やかな山並みが広がる光景です。

ここで少し拡大してみました。

遺跡の部分は茶畑が広がり、平面と斜面に広がっている様子が分かります。

本場のマチュピチュの遺跡には段々畑が見られるそうですが、その段々畑が茶畑と重なっていますね。

本場のマチュピチュは標高2430mもの高山の中に位置するまさに秘境遺跡で、恐らく遺跡の端っこは断崖のようになっていると思われます。

そのように考えると、果たしてこの岐阜のマチュピチュの端っこはどのようになっているのか気になりますよね?

拡大しただけではどのようになっているのか分からなかったので、下山後少し茶畑の中を歩いてみました。

更に登ると岐阜方面の展望台が!

岐阜のマチュピチュだけ堪能したければここまででよいですが、この先には岐阜方面の展望所があるそうなので、そちらにも行ってみました。

暫くは細い登山道を登っていきます。

細い登山道を登ると次第に道幅も広くなり、平坦な道になります。

そして再び展望の開けた箇所に出ます。

先ほどのマチュピチュの背後に聳える山々が見えますね。

しかし、残念ながら茶畑はここからは見えません。

岐阜方面の展望所まであと100m

平坦で広い道なのでのんびり歩けますが、この道は車が通るので、歩く時は注意しましょう。

そして遂に岐阜方面を見渡せる展望所に到着。

展望所にはベンチが置かれ、ここから景色を眺める形になっています。

展望所と言うより、一時的に景色が広がる場所みたいですね。

展望所から眺めると、目の前に川が流れていますが、あれは揖斐川でしょうか?

川の周辺には町が眺められ、更に奥には岐阜市も見えるはずですが、天気があまりよくないので、この日は見えませんでした。

しかし、山の裾と裾が見事に交差し、まるでV字谷のような景観を成し、景色よりもこちらの方に感動しました…

展望台から見える茶畑に行ってみた

さて、登山口から天空の遊歩道を歩いて岐阜のマチュピチュを眺めましたが、一つ疑問に思ったことは、茶畑の端っこは断崖になっているかどうかで、本場のマチュピチュ遺跡の端っこは写真で見る限り断崖になっていると思われます。

展望台から眺めるだけでは分からないので、真相を確かめるべく下山後、迷惑にならない程度少し茶畑を散策しました。

果たして茶畑の端はどのようになっているのかな?

車を停めて、先ほどの展望台から眺めた茶畑を散策。

茶畑は広い所で車が1台分通れる道になっています。

周囲を見渡すと、見事な茶畑が広がっていますね。

茶畑は意外に広く、歩いても歩いても周囲は茶畑一色で、所々ススキが生えているいい感じの散歩道。

また、視線を少し上げると山の斜面には集落が確認できます。

更に視線を上げると…

おや?

先ほど訪れた岐阜のマチュピチュの展望台が見えますね!

山の一部がジグザグになっているのが分かると思います。

あそこはB地点と、奥にはA地点も確認できます。

そして、この辺りが恐らく茶畑の端っこみたいですが、残念ながら最後まで確認する事はできず、引き返す事になりました。

見た感じ端っこの方は断崖になっておらず、普通に木々が生い茂っているだけでした。奥には仕切りもあり、侵入禁止のようです。

なので、本場のマチュピチュのような構造になっていない事も分かります。

まぁ無理やり入ればきちんとした答えは分かると思いますが…

さすがにそこまでやりたくありません。

最後に

岐阜のマチュピチュ、いかがでしょうか?

本場のマチュピチュと比べると、標高や景観は明らかに違うものの、やはりどこか似ている風景である事は間違いないです。

しかし、これをマチュピチュと思わず、岐阜県のとある集落の原風景として感じ取り、山肌一面に広がる美しい茶畑をのんびり眺める方がよいと思います。

天空の遊歩道はよく整備され、展望台までは軽い登山ですが、距離も短く比較的簡単に登れるので、気軽に立ち寄る事が可能です。

揖斐川町に訪れたらぜひ、岐阜のマチュピチュを眺めてみてはいかがでしょうか。