本年度の東北遠征は雨が多く、残念ながら山にほとんど登れない日程となり、急遽雨プランである洞窟巡りを行いました。
岩手の観光スポットには洞窟が多く、特に有名な龍泉洞を中心にいくつもの観光可能な洞窟があります。 この日は1日中雨という事で、早い段階から洞窟巡りに決め、有名な龍泉洞と今回紹介する滝観洞を見学する運びとなりました。
龍泉洞はあまりにも有名で、よくポスターなどで紹介されているので知っている方も多いと思いますが、滝観洞は初めて聞いた名前であり、果たしてどんな洞窟なのか個人的に興味が湧き、ドシャ降りの雨の中誰もいない未知の滝観洞に潜入しました。
それでは、今回は有名?かどうかは知りませんが、洞窟内の滝としては日本最大級を誇る滝観洞の魅力をお伝えしたいと思います。
滝観洞とは?
滝観洞とはその名の通り、滝を観察するための洞窟から由来され、読み方は”ろうかんどう”と読みます。滝の落差は29mと洞窟内の滝では日本で第三位の大きさを誇り、日本最大級の滝に選ばれています。
発見されたのは明治初期と意外に最近で、地元の青年により洞窟探検され、内部を確認されたそうです。そして昭和に入り、観光洞、滝観洞と名前を変え現在に至っています。
最大の見どころは最奥の天の岩戸の滝ですが、その他にも洞窟内にはここが海だった証拠である化石などを観察する事の出来るジオサイトとしての一面もあり、何億年もの時をかけて造り上げた様々な奇跡の芸術を目の当たりにする事の出来る洞窟です。
滝観洞の場所、アクセス、駐車場
アクセス
電車の場合、JR釜石線上有住駅から徒歩3分
車の場合は釜石自動車道滝観洞ICより5分で到着します。
駐車場
大型バスも停められる駐車場有(無料)
駐車場のすぐ隣にはトイレがあります。
受付の隣にもトイレはあるので、どちらかで済ませましょう。
滝観洞の入洞料金、入洞時間
【入洞料金】大人1100円 小中学生500円 未就学児無料
【入洞時間】8:30~16:30
※11~2月は土日のみ営業、団体予約(15名以上)は平日でも受付可能
入洞の際の注意事項
入洞の際特に必要なのは…ヘルメット、ジャケット、長靴等の安全な靴です。
①ヘルメット
洞窟内は整備されていますが、所々しゃがまなければ通れない箇所があるので、ヘルメットは常にかぶりましょう。うざったく外したい気持ちも分かりますが、注意しても何回かヘルメットにぶつけましたので、ヘルメット無しだと怪我の恐れもあります。(本当ですよー)
②ジャケット
滝観洞は鍾乳洞であり、常に水が滴る空間です。地面や壁だけでなく、天井からも常に水滴が降ってくるので、知らないうちにかなり濡れるので、ジャケットもあった方が良いです。私はジャケット無しで入洞しましたが、見学し終え外に出たら物凄く濡れていることに気づきました…
③長靴等の安全な靴
洞窟内は整備された道になっていますが、地面は常に濡れており、大変滑りやすい状況です。なので入洞の際はサンダルやヒールなどは控えましょう。ちなみに、スニーカーで入洞しましたが、油断した際に滑ったので、常に注意しながら歩きましょう。
※以上必要事項を述べましたが、入洞の際、ヘルメット、ジャケット、長靴は無料で貸し出しされています。しかし現在コロナウイルスの関係でヘルメットのみの貸し出しになっているので、入洞の際はこの3点を揃えた方が望ましいです。
営業時間やコロナウイルス等による変更や情報は住田町のホームページをご確認ください。
滝観洞へ潜入!往復約40分の探検!
駐車場から数十メートル先に受付があるので、そこの券売機でチケットを購入し、係の人に見せます。
確認を終えたらヘルメットを受け取り装着して入洞しましょう!
入洞前に全体を確認しましょう。
洞窟は全長700mで所要時間は片道20分程度との事です。
じっくり堪能したい場合は1時間程度滞在時間を考えた方が良さそうです。
さて、受付の正面に架かる朱色の橋の先に滝観洞はあります!
神秘の洞窟と書かれていましたが、朱色の橋がまさにこれから神の世界へ導く橋のように感じますね。
入口です。
シンプルな入口
洞窟に入るといきなり低い天井が現れます。
あれ?これちょっとやばいかも!って最初思いましたが、一応道も整備されているのでそこまで心配する必要はないです。
とは言え、正真正銘自然が造り上げた空間です。ライトが当たっていない場所は漆黒の闇なのでそれなりに怖いですね。
全体的に道幅は狭く、手すりの外側は溝になっていて水が流れています。興味本位で外側に行かない方がいいかもです。(というか行っちゃだめ)
ヘルメット必須と先ほども言った通り、道は整備されていますが岩が飛び出したり、しゃがまなければならない箇所があるので、よそ見しながら歩かないようにしましょう。
全長700mの長い洞窟をただ歩くだけでなく、途中には化石の紹介や鍾乳洞の成り立ち、鍾乳洞ならではの地形等の解説が掲示され学びながら進みます。
まさに、洞窟ジオサイトですね。
乳房の岩の名で逃げないで、素直におっぱい岩!!って言えばいいじゃないかぁぁぁ!!きっと触ってもご利益ありそうw
地下水により削られ、棚のようになった跡…
かつては今より水量も多く、果てしない年月によってこのような光景が生み出されている事を物語っています。
洞窟のほぼ中心地点にはウミユリの化石も。
看板の下を注意しながら見ると…ご覧のようにウミユリの化石があります。
ジオサイトだけでなく、ここ滝観洞は昭和52年公開の「八つ墓村」のロケ地に選ばれていたそうです。
これを読むと後ろから鎧武者が襲いかかってきそうで凄く怖いです。私一人しか今いないので、恐怖心が募ります…
ふと上を見上げると天井は常にこんな感じ
どこまで続いているのかわからず、まじまじ眺めるとやっぱり怖いですね…
中盤から後半に差し掛かりました。
ここから先は険しさを増し、え!?こんなところ通るの?って思う場面が増えますので、慎重に進みましょう。
電気の光も乏しく感じ、奥から何か襲いかかってくるのではないかという恐怖心と戦っています。
モンスター出現!と思ったら岩が仁王立ちしていました。
これは上から落ちてきたのでしょうか?
整備された道ですが、ここから先は一筋縄ではいかない雰囲気が漂いますね。
恐怖心を和らがせるためか、何故かこの地点に住田町のキャラクターが登場します。
なんか…埴輪みたいですね…
ラスト100m…
地図を見ると、とんでもない所にやってきてしまった感がありますね。
100m辺りから微かですが滝の音が聞こえてきます。
と、現れたのはこんな小さな滝
名前は小滝と書かれていますが、説明書きには瀬織津姫の滝と書かれていました。
瀬織津姫は神社で6月と12月に行われる大祓という神事で唱えられる大祓詞の中に登場する神であります。詳しくは語りませんが、大祓詞のクライマックスで登場し、罪穢れを川から海に運んでくださる役割の神様です。轟音な滝ではなく、女神らしく清らかで清々しい音を奏でながら罪穢れを運んでくれるように感じます。
瀬織津姫の滝の先には洞窟観音が安置されています。
洞窟内の安全を祈願し、1970年に建立されたと書かれています。
洞窟の奥深くにひっそりと佇み、探検の際大きな事故や怪我が起こらないように見守って下さる有難い仏さまですね。
洞内最大級!これが天の岩戸の滝だ!
観音様に別れを告げラストスパート!
大滝に向け歩いていると…
ん?何やら青い光が見えますね!
しゃがみながら滑りやすい道を進んでいくと、物凄い音が聞こえます!
そして遂に…
これが滝観洞最奥に位置する大瀑布、天の岩戸の滝です!
高さ60m周囲は50mの巨大ホールにその滝はあります!
滝には青色のライトが照らされ、より一層神秘的な滝である事を強調しています。
今までしゃがんだり滑りながら狭い道を進んでいたのに突然大ホールが出現し、目の前に巨大な滝が出現するなんて…何でしょう、まさにクライマックスに相応しい光景というか、この光景を見せたい為に神が仕向けたように感じられる。最初にこの壮大な滝とホールを発見した人はこの光景を見てどのように感じたのだろうか?
名前の由来は女流歌人の柳原百蓮によって名付けられたと書かれています。
天の岩戸の物語は日本神話にとって最も重要な物語で、皇室の祖神である天照大御神の復活を祈られる場面である。暗闇の中、洞窟の入口にて多くの神々が協力し合い、太陽のように輝く偉大な神、天照大御神を無事に救出し、地上は再び明るくなり多くの神々の祝福で溢れる物語です。
この天の岩戸の滝という名前もまさに天の岩戸の物語の場面から来ていると、見た瞬間からそう感じます。
偉大な神である天照大御神の出現をこの轟音の巨大な滝が見事に表現されているようで、この滝を見た多くの観光客の感動で満ち溢れる空間が天の岩戸の神話と重なります。
天井を眺めてみました。
奥の方は真っ暗で蝙蝠や得体の知れない生き物が生息しているのではないかと、さえ思えるほど恐ろしさも感じます。
それにしても馬鹿デカい空間だと改めて思いますね。
滝の上部はどのようになっているのだろう?暗くて確認できませんが、ものすごい勢いで流れ落ちてくるところは分かります。
ちなみに、この洞窟は滝の奥より先も続いているそうで(写真に右にぶら下がっているロープで上に登るそうです)二つの滝と無限の泉という地底湖も発見され、今も調査が続いています。もしかしたら恐ろしいほど巨大な地底湖や未確認生物(いるわけないか…)が今後発見されるかもしれません。そう考えると洞窟はロマンの満ち溢れた空間ですね。
最後に動画もどうぞ!↓
動画も是非ご覧下さい!
— あおすけ (@aosuke32) September 25, 2020
マジで凄いっすよー pic.twitter.com/Q7fx7j8H8J
近場の観光スポット
滝観洞の近くには岩手の観光地である遠野があります。
高速を使えばすぐにたどり着くので時間に余裕のある方はぜひ訪ねてみてはいかがでしょうか。今まで訪れた遠野の記事もよろしければご覧ください。
最後に
いかがでしょうか?
洞窟は暗く恐ろしいイメージを持っていると思いますが、この滝観洞はそんな恐怖を払拭させる神秘的な滝を観察できる洞窟です。
また、滝までの道のりは決して楽ではなく、途中困難なところを通らなければならない場所もあり、一筋縄ではいかない洞窟ですが、化石や鍾乳洞などを発見したり観察できるのジオサイトとしての一面もあります。
細く暗い洞窟の先には自然が造り出した神秘的な空間と滝が待ち構えているので、ぜひ全身で感じてみてはいかがでしょうか。